血糖値が下がらない原因は「歯周病」かも?|糖尿病と口の健康を総合的に見直そう
はじめに|その血糖コントロール、歯ぐきが原因かもしれません
「薬を飲んでいるのに、血糖値がなかなか下がらない…」 「歯ぐきが腫れて、口臭も気になる…これって糖尿病と関係あるの?」
実は、糖尿病と歯周病(歯ぐきの炎症)には深い関係があることが、最近の研究で明らかになってきました。
歯周病があると、体内の炎症反応が強まり、**インスリンの働きが悪くなる(インスリン抵抗性)**ことで血糖値が上がりやすくなります。つまり、歯ぐきの健康がそのまま糖尿病のコントロールに直結するのです。
この記事では、糖尿病と歯周病の相互関係、HbA1cへの影響、そして改善のための具体策を、内科専門医の視点からわかりやすく解説します。
なぜ糖尿病の人は歯周病になりやすいのか?
糖尿病では、血糖値が高い状態が続くことで以下のような口腔環境の悪化が起こります:
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免疫力の低下 → 歯周病菌に対抗しにくくなる
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毛細血管の血流悪化 → 歯ぐきの修復力が低下
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唾液の分泌減少 → ドライマウスになり菌が繁殖しやすくなる
これらの結果、以下のような症状が現れやすくなります:
✅ 歯ぐきの腫れ・出血・口臭・歯のぐらつき
歯周病が血糖コントロールを悪化させる仕組み
歯ぐきに炎症があると、そこから「炎症性サイトカイン」と呼ばれる物質が全身に放出されます。
このサイトカインがインスリンの働きを阻害し、血糖値が上昇しやすくなるのです。
➡ 歯周病の悪化 → 慢性的な全身炎症 → インスリン抵抗性の増加 → 血糖値上昇
つまり、歯周病を治療・予防することは、糖尿病の改善にもつながるのです。
最新研究から見る「糖尿病と歯周病」の関係
以下のようなデータがあります:
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歯周病をもつ糖尿病患者は、そうでない人に比べてHbA1cが平均0.4%高い
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歯石除去や歯ぐきの治療を行うことで、HbA1cが有意に改善したという報告も
🔍 つまり、歯科治療は「口のケア」だけでなく、「糖尿病治療の一部」としても重要です。
歯周病セルフチェック|当てはまる方は要注意
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歯ぐきが赤く腫れている
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歯みがき時に出血する
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口臭が気になる
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歯がグラグラする
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糖尿病で血糖コントロールが不安定
🟡 複数当てはまる方は、早めの歯科受診+糖尿病の再評価をおすすめします。
きだ内科クリニックでの対応|口の健康も含めた糖尿病管理
当院では、糖尿病治療の一環として、以下のようなサポートを行っています:
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✅ 血糖コントロールと口腔内炎症の関連チェック
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✅ 歯科受診のタイミングやセルフケアのアドバイス
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✅ 管理栄養士による“かむ力”を考慮した食事指導
「医科と歯科が連携して、患者さんを総合的にサポート」する視点を大切にしています。
米沢市で糖尿病と口の健康をまとめてサポート|ご相談ください
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血糖コントロールがうまくいかずお悩みの方
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歯ぐきのトラブルが増えたと感じている方
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歯科受診が必要か迷っている方
当院では、糖尿病と歯周病の両面から、皆さんの健康を支える体制を整えています。 お気軽にご相談ください。