【背中の痛み】腸肋筋症候群とは?原因・症状・治療法を解説!
腸肋筋症候群(Iliocostalis Syndrome)とは?
長時間のデスクワークやスマホの使用で、背中の痛みを感じることはありませんか?その痛み、肩こりや腰痛ではなく「腸肋筋症候群(ちょうろくきんしょうこうぐん)」かもしれません。
腸肋筋症候群とは、脊柱の両側にある「腸肋筋(iliocostalis muscle)」に過度な負担がかかり、筋肉の緊張や炎症が起こることで痛みが生じる疾患です。
✔ 背中の痛み(特に肩甲骨の下から腰にかけて)
✔ 体を伸ばしたり、側屈すると痛む
✔ 筋肉のこわばりや違和感
✔ 長時間の同じ姿勢で痛みが悪化
✔ マッサージをしてもすぐに痛みが戻る
✔ 胸や脇腹にまで痛みを感じることがある
このような症状が続く場合、腸肋筋症候群の可能性があります。
腸肋筋症候群は、日常生活の習慣や姿勢が原因で発症することが多く、以下のような要因が関係しています。
🔹 長時間のデスクワークやスマホ使用(不良姿勢による筋肉の負担)
🔹 運動不足(筋肉の柔軟性低下)
🔹 過度な運動や筋トレ(筋肉疲労の蓄積)
🔹 ストレス(自律神経の影響で筋緊張が増加)
🔹 猫背や姿勢の悪さ(脊柱や肋骨への負担増加)
これらの要因によって腸肋筋が硬くなり、痛みを引き起こします。
腸肋筋症候群と類似した症状を示す疾患がいくつかあります。適切な診断のために、以下の疾患との鑑別が重要です。
🔹 筋筋膜性疼痛症候群(MPS):筋膜のトリガーポイントが原因の痛みで、腸肋筋以外の筋肉にも影響を及ぼすことがある。 🔹 肋間神経痛:肋骨に沿って痛みが走る神経痛で、動作による影響が少なく、ピリピリした痛みが特徴。 🔹 脊柱起因性の痛み(椎間板ヘルニア・脊椎関節炎):椎間板や関節の異常により背中の痛みが生じることがあり、神経症状(しびれなど)を伴うことがある。 🔹 胆嚢疾患(胆石症・胆嚢炎):右肩甲骨下部や背中に関連痛が出ることがあり、食後に症状が悪化する。 🔹 心疾患(狭心症・心筋梗塞):背部痛が胸部痛と関連する場合、心臓由来の痛みの可能性がある。
症状が長引く場合や、神経症状、発熱、内臓疾患が疑われる場合には、速やかに医療機関を受診してください。
当院では、腸肋筋症候群の診断と治療を行っています。
1. 保存療法(セルフケア)
✅ ストレッチ・リハビリ(腸肋筋をほぐす体操)
✅ 温熱療法(ホットパックや入浴で筋肉をリラックス)
✅ 正しい姿勢の指導(デスクワーク時の姿勢改善)
2. 医療機関での治療
🏥 トリガーポイント注射(痛みの原因となるポイントに局所麻酔)
🏥 消炎鎮痛薬(NSAIDs)(痛みや炎症の緩和)
🏥 筋弛緩薬の処方(筋肉の緊張を和らげる)
🏥 整体・理学療法(必要に応じて施術を提案)
当院では、患者様一人ひとりの症状に合わせた治療を提供し、再発予防のアドバイスも行っています。
☑ 背中を反らすと痛みを感じる
☑ 長時間座った後に背中の違和感がある
☑ 肩甲骨の下あたりを押すと痛い
☑ ストレッチで少し楽になるが、すぐに痛みが戻る
もし複数当てはまる場合は、一度医療機関で診察を受けることをおすすめします。
腸肋筋症候群は、放置すると慢性化しやすい疾患です。長引く背中の痛みでお悩みの方は、ぜひ当院へご相談ください。