プロテインで下痢や腹痛に?体質に合わない時の原因と対処法を徹底解説
プロテインとお腹の不調(下痢・便秘)の関係とは?
プロテインを飲み始めてから「お腹がゴロゴロする」「胃腸が重い」「下痢や便秘が続く」と感じる方は少なくありません。
健康や筋肉づくりのために良いイメージがあるプロテインですが、体質や飲み方によっては胃腸トラブルを引き起こすこともあります。
プロテインで起こるお腹の不調の原因は一つではなく、複数の要因が関係している可能性があります。以下で主な原因とその対策について詳しく解説します。
プロテインでお腹を壊す主な原因
1. 乳糖不耐症の可能性
ホエイプロテインやカゼインプロテインなどの**乳由来プロテインには乳糖(ラクトース)**が含まれています。
この乳糖を分解する酵素「ラクターゼ」は、成人になると分泌が減少するため、日本人の約半数が乳糖不耐症といわれています。
ラクターゼが不足していると、乳糖が未消化のまま大腸に到達し、腸内の水分を引き寄せて下痢や腹痛、膨満感を引き起こします。
牛乳では症状が出ない人でも、高濃度の乳糖を含むプロテインで症状が現れることがあります。
また、下痢になると消化時間が短くなり、栄養素の吸収効率も低下する可能性があります。
2. タンパク質の過剰摂取による腸内環境の乱れ
プロテインは効率的にタンパク質を補給できる反面、必要量を超えて摂取すると腸に未消化のタンパク質が残ることがあります。
この未消化タンパク質は悪玉菌のエサとなり、腸内環境の悪化につながります。
悪玉菌が増えると、便秘・下痢・お腹の張り、臭いの強いおならなどの不調を招く可能性があります。
3. 人工甘味料の影響
一部のプロテイン製品には、カロリーを抑える目的でアスパルテーム、スクラロース、ソルビトール、キシリトールなどの人工甘味料・糖アルコールが含まれています。
これらは消化管で吸収されにくく、体質によってはお腹の張り、軟便、下痢を引き起こすことがあります。
特にソルビトールやキシリトールは、大量に摂ると一時的な消化不良を招くことがあります。
また、人工甘味料が腸内細菌バランスに影響を与える可能性を示す研究もあります。
4. ソイプロテインに含まれる「レクチン」
大豆を原料とするソイプロテインには、レクチンという消化されにくい成分が含まれています。
レクチンは腸の粘膜を刺激することがあり、人によっては腸の炎症、アレルギー反応、下痢、嘔吐などを引き起こすことがあります。
グルテン(小麦由来)もレクチンの一種であり、体質により合う・合わないが大きく分かれます。
5. 冷たい飲み物で割っている
冷たい水や牛乳でプロテインを飲むと、胃腸の血流が悪くなり、消化機能が低下して腹痛や下痢を招くことがあります。
特に夏場など、冷たい飲み物をがぶ飲みしがちな時期には注意が必要です。
6. 運動直後の一気飲み
激しい運動の直後は、胃腸の働きが一時的に低下しています。
このタイミングでプロテインを一気に飲むと、消化が間に合わずに下痢を引き起こすことがあります。
液体でも飲み込みが早すぎると、胃に負担がかかり消化不良になりやすくなります。
7. 消化酵素(プロテアーゼ)の不足
タンパク質を分解するプロテアーゼという酵素が不足していると、プロテインを十分に消化できず、お腹の張りや下痢を起こすことがあります。
特に、普段あまりタンパク質を摂っていない人が急に大量に摂取した場合に起こりやすいです。
プロテインでお腹を壊すときの対処法と予防策
1. 体質に合ったプロテインを選ぶ
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乳糖不耐症の方 → 乳糖をほとんど含まない「WPI製法」のホエイプロテインがおすすめ。
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大豆に合わない方 → エンドウ豆(ピープロテイン)や麻の実(ヘンププロテイン)など、別の植物性タンパク質を選びましょう。
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人工甘味料に敏感な方 → 無添加の製品やステビアなどの天然甘味料使用の製品を。
2. 少量から飲み始める
初めて飲む製品や種類を変える場合は、いきなり推奨量を摂らず、少量から始めて様子を見ることが大切です。
3. 摂取タイミングと量を見直す
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一度に大量摂取せず、1日2〜3回に分けて飲むのがおすすめ。
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運動後すぐではなく、軽く休憩をはさんでからゆっくり摂取。
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就寝前なら、寝る1〜2時間前に飲むことで胃腸への負担を減らせます。
4. 腸内環境を整える
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発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチ、味噌)を積極的に取り入れる。
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オリゴ糖・食物繊維を含む食品(ごぼう、玉ねぎ、大豆、野菜、海藻など)も有効。
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睡眠や水分補給など、基本的な生活習慣を整えることも忘れずに。
5. 冷たい水は避ける
常温またはややぬるめの水や牛乳で割ることで、胃腸の負担を軽減できます。
温かい豆乳やお湯で溶かして飲むのもおすすめです。
プロテインは正しく使えば頼れる栄養補助食品
プロテインは、タンパク質を手軽に補える便利な食品ですが、体質や摂取方法を誤ると不調の原因にもなります。
「お腹の不調」は、体が発するサインかもしれません。
自分に合った種類・飲み方を見つけて、無理なく健康的なプロテイン生活を送りましょう。
補足:プロテイン以外の選択肢として「BASE FOOD」もおすすめ
プロテインに不安を感じる方には、BASE FOODのような完全栄養食も選択肢です。
植物性タンパク質が豊富で、1食で1日に必要な栄養素の1/3をバランスよく摂取可能。
全粒粉ベースで糖質も控えめなので、健康志向の方にも適しています。