米沢市で鼻の痛みに配慮したインフルエンザ検査|AI医療機器nodocaを導入
インフルエンザの検査と聞くと、「鼻の奥まで綿棒を入れる検査が痛かった」「子どもが検査を嫌がる」「発症直後では正しい結果が出ないのでは」と心配される方も多いのではないでしょうか。
山形県米沢市のきだ内科クリニックでは、こうした患者さんの身体的な負担に配慮し、AI搭載インフルエンザ検査医療機器であるnodoca(ノドカ)を導入いたしました。
nodocaによる検査では、鼻の奥まで綿棒を入れる必要がありません。専用カメラでのどを撮影し、咽頭画像と症状・体温などの診療情報をAIが解析して、医師によるインフルエンザ診断を支援します。
ただし、nodocaはAIだけで病名を確定する機器ではありません。当院では、AIの解析結果だけに依存せず、症状、発症からの時間、周囲の流行状況、診察所見などを医師が総合的に評価して診断します。
nodocaとはどのような検査ですか?
nodocaは、専用カメラで撮影したのどの画像と問診情報を、深層学習を用いたAIが解析する医療機器です。
インフルエンザでは、のどの奥に特徴的なリンパ濾胞や発赤などが現れることがあります。nodocaは咽頭画像だけでなく、体温や自覚症状などの情報も組み合わせ、インフルエンザに特徴的な所見・症状が検出ありまたは検出なしと表示されます。
インフルエンザ検査と同時に、オプションとして新型コロナウイルス感染症に特徴的な所見や症状も解析できます。
nodocaと一般的な迅速抗原検査の違い
| 比較項目 | nodoca | 一般的な迅速抗原検査 |
|---|---|---|
| 検査方法 | のどの画像と診療情報をAIが解析 | 鼻腔・鼻咽頭などから検体を採取 |
| 鼻の奥への綿棒挿入 | 原則不要 | 多くの検査で必要 |
| 検出対象 | 特徴的な咽頭所見・症状 | ウイルス抗原 |
| 判定時間 | 判定開始後、数秒~十数秒 | 一般に10~15分程度 |
| 発症直後 | 検査可能 | ウイルス量が少ないと陰性になる場合がある |
| A型・B型の判別 | できない | 多くのキットで可能 |
| COVID-19 | インフルエンザ検査時の診断支援オプション | 同時抗原検査キットなどで判定可能 |
| 結果の扱い | 医師が症状などと総合判断 | 医師が症状などと総合判断 |
nodocaは抗原検査やPCR検査のようにウイルスそのものを直接検出する検査ではありません。両者にはそれぞれ長所と限界があり、患者さんの状態に応じて医師が適切な方法を選択します。
nodocaの主なメリット
1.鼻の奥まで綿棒を入れないため、痛みに配慮できます
nodocaによる検査では、使い捨ての専用カバーを装着したカメラを口の中に入れ、のどを撮影します。
鼻の奥まで綿棒を挿入しないため、鼻腔・鼻咽頭ぬぐい検査が苦手な方や、過去の検査で強い痛みを経験した方にも受けていただきやすい検査です。
臨床試験における痛みの評価は平均0.8点でした。ただし、口の中にカメラを入れるため、嘔吐反射や違和感が生じる場合があります。まったく痛みや不快感がないと保証する検査ではありません。
2.発熱や症状が現れて間もない時期から検査できます
一般的な迅速抗原検査は、発症直後でウイルス量が十分に増えていない場合、感染していても陰性となることがあります。
nodocaはウイルス量ではなく咽頭所見と症状などを解析するため、発熱やのどの痛みなどが現れて間もない時期にも使用できます。
臨床試験では、発症後12時間以内において迅速抗原検査より感度が高い傾向が示されましたが、統計学的に明確な差が証明されたわけではありません。
3.短時間で解析結果が得られます
問診情報の入力と咽頭撮影が完了した後、判定ボタンを押してから数秒~十数秒で解析結果が表示されます。
検査結果を待つ時間を短縮できるため、患者さんの待機時間や感染症流行期の混雑軽減につながることが期待されます。
4.医師の診察にAIによる客観的な情報を加えられます
インフルエンザの診断は、発熱、悪寒、関節痛、倦怠感、咳、咽頭痛などの症状だけでは判断が難しい場合があります。
nodocaの解析結果を診察所見に加えることで、医師がより多くの情報を基に総合判断できることが、導入の大きな目的です。
当院がnodocaを導入する理由
きだ内科クリニックがnodocaを導入する最大の理由は、AI機器を導入すること自体ではなく、患者さんの検査負担をできるだけ軽減するためです。
当院では、胃カメラ・大腸カメラでも鎮静剤、炭酸ガス送気、複数の下剤、院内下剤などを取り入れ、「必要な検査を、できるだけ苦痛を少なく受けていただくこと」を大切にしています。
インフルエンザ検査についても同様に、下記のような方に新しい選択肢を提供したいと考えました。
- 鼻の検査に強い苦手意識がある
- 過去の鼻腔検査が非常に痛かった
- 症状が出たばかりである
- できるだけ短時間で検査を受けたい
nodocaによる検査の流れ
-
問診と医師の診察
発熱、咳、のどの痛み、悪寒、関節痛、症状が始まった時刻、周囲の感染状況などを確認します。 -
専用カメラでのどを撮影
使い捨ての専用カバーを装着したカメラを口の中に入れ、のどの画像を撮影します。撮影中は口を大きく開けていただきます。 -
AIによる解析
咽頭画像と体温・症状などの情報をAIが解析します。必要に応じて、インフルエンザ判定と同時に新型コロナに関する解析も行います。 -
医師が総合的に診断
AIの解析結果、診察所見、発症経過、地域の流行状況などを総合して医師が診断します。必要な場合は、抗原検査やPCR・核酸増幅検査など、別の検査をご提案します。
nodocaのインフルエンザ判定精度
国内11医療機関で行われた臨床試験では、PCR検査を基準としたnodocaの性能は次のとおりでした。
| 感度 | 76.0%(実際に感染している人を陽性として捉えられる割合) |
|---|---|
| 特異度 | 88.1%(感染していない人を陰性として判断できる割合) |
nodocaで検出なしと表示されても、インフルエンザを完全に否定できるわけではありません。また、nodocaではインフルエンザA型・B型の区別はできません。
当院では、流行状況や症状と結果が一致しない場合、経過観察や別の検査を含めて判断します。
新型コロナの判定にも使えますか?
nodoca 3には、新型コロナウイルス感染症に特徴的な咽頭所見や症状を解析する機能が搭載されています。
ただし、以下の点についてご注意ください。
- 新型コロナの判定だけを単独で行うことはできません
- インフルエンザが疑われ、nodocaでインフルエンザ検査を行う際のオプション機能です
- 結果は検出あり検出なし判定保留の3段階です
- 判定結果だけで新型コロナを確定・否定する検査ではありません
臨床性能試験では、新型コロナについて72.8%が判定保留と表示されました。「検出あり・検出なし」と判定できた症例に限定した感度は80.3%、特異度は77.9%です。
したがって、nodocaの新型コロナ機能は、一般的な抗原検査やPCR検査を完全に置き換えるものではありません。判定保留の場合や、症状と結果が一致しない場合には、別の原理による検査を検討します。
対象年齢と保険適用について
nodocaの有効性と安全性が確認されている対象は6歳以上です。6歳未満の患者さんでは有効性・安全性が確立されていません。
保険診療での主な算定条件は次のとおりです。
- 6歳以上
- インフルエンザが疑われる
- 発症後48時間以内
- 医師が診断のため必要と判断する
保険点数は305点です。検査部分だけの自己負担額は、3割負担の場合でおおむね920円ですが、実際の窓口負担には初診料・再診料、処方、ほかの検査などが加わります。
新型コロナの解析を同時に行った場合も、その費用は305点に含まれ、nodocaの新型コロナ機能による追加点数はありません。
nodocaが適していると考えられる方
- インフルエンザを疑う発熱・悪寒・関節痛・咳・咽頭痛がある
- 症状が始まってから48時間以内である
- 鼻の奥への綿棒挿入が苦手
- 過去の鼻腔検査で強い痛みを感じた
- 6歳以上で、口を開けてのどの撮影に協力できる
- 医師がnodocaによる検査が適切と判断した
患者さんの年齢、口腔内の状態、嘔吐反射、呼吸状態などによっては実施できない場合があります。
受診前に必ずご確認ください
きだ内科クリニックでは、胃カメラ・大腸カメラなどの内視鏡検査と、予約患者さんの診療を優先しています。そのため、かぜ・胃腸炎など一般急患の診療は原則として受け付けておらず、定期通院中の患者さんを中心に対応しています。
ただし、インフルエンザや新型コロナの流行期には、感染症検査に対応いたします。
発熱、咳、のどの痛みなどがある方は、感染対策のため直接院内に入らず、来院前に電話にて対応状況をご確認ください。混雑状況などにより、検査をお受けできない場合があります。
強い息苦しさ、意識状態の異常、水分が取れない、急速に悪化しているなどの症状がある場合は、nodoca検査を目的に待機せず、救急医療機関への相談をご検討ください。
よくある質問
Q.nodocaは本当に鼻に綿棒を入れませんか?
nodocaによる検査自体では、鼻の奥への綿棒挿入は行いません。専用カメラで口からのどを撮影します。ただし、結果や症状によっては、鼻腔から採取する抗原検査などを追加する場合があります。
Q.検査に痛みはありますか?
鼻咽頭ぬぐい検査と比較して、鼻の痛みを避けられることがメリットです。ただし、口の中へのカメラ挿入による違和感や嘔吐反射が生じる場合があります。
Q.発熱してすぐでも検査できますか?
nodocaは症状が現れて間もない時期から使用できます。保険診療での算定対象は、原則として発症後48時間以内です。
Q.nodocaだけでインフルエンザを確定できますか?
nodocaは診断を補助する医療機器です。解析結果だけでは確定せず、医師が症状、診察所見、流行状況などを総合的に判断します。
Q.A型とB型の区別はできますか?
nodocaではインフルエンザA型・B型の判別はできません。型の判別が診療上必要な場合は、別の検査を検討します。
Q.新型コロナだけを検査できますか?
できません。新型コロナの解析は、インフルエンザが疑われてnodoca検査を行う場合に追加できる診断支援機能です。新型コロナだけを調べたい場合は、抗原検査やPCR・核酸増幅検査などを検討します。
Q.子どもも受けられますか?
有効性と安全性が評価されているのは6歳以上です。実際に検査できるかは、口を開けて撮影できるか、嘔吐反射や口腔内の状態などを確認して判断します。
患者さんにやさしい検査の選択肢を
インフルエンザ検査に不安を感じる大きな理由の一つが、鼻の奥へ綿棒を入れる際の痛みです。
きだ内科クリニックでは、こうした検査への不安を少しでも軽減し、症状が出て間もない段階でも適切な診療につなげるため、AI搭載インフルエンザ検査医療機器nodocaを導入しています。
新しいAI医療機器の結果と、医師による問診・診察を組み合わせ、一人ひとりの状態に応じた診療を行ってまいります。
山形県米沢市・置賜地域でインフルエンザ検査を検討されている方は、受診前に当院ホームページで最新の受付状況をご確認ください。
きだ内科クリニック
〒992-0012 山形県米沢市金池6丁目4-1
公式ホームページ:https://kida-clinic.jp/
参考資料
- アイリス株式会社「AI搭載インフルエンザ検査医療機器nodoca」
https://nodoca.aillis.jp/ - nodoca公式FAQ
https://nodoca.aillis.jp/faq - PMDA「nodoca 注意事項等情報」
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/kikiDetail/ResultDataSetPDF/112714_30400BZX00101000_B_04_01
※本記事は2026年9月時点の承認内容・診療報酬情報に基づいて作成しています。検査の適応、費用、受付方法は変更される場合があります。
