胃カメラ・大腸カメラの感染対策|内視鏡は検査ごとに洗浄・高水準消毒しています
内視鏡の感染対策|洗浄・高水準消毒・履歴管理で「安心できる検査」を目指します
「内視鏡は同じ機械を使うの?」「きちんと消毒されているの?」
胃カメラ・大腸カメラを受ける前に、こうした不安を感じるのは自然なことです。
きだ内科クリニックでは、患者様に安心して内視鏡検査を受けていただくため、内視鏡を“検査ごと”に洗浄・消毒(高水準消毒)し、清潔な状態を保つ運用を徹底しています。日本消化器内視鏡学会などの考え方や、メーカー推奨手順に沿って工程を標準化し、**洗浄・消毒の履歴(トレーサビリティ)**も管理することで、感染リスクの低減に努めています。
1)「消毒の前に洗浄」が重要です
内視鏡の感染対策で最も大切なのは、消毒薬を使う前に血液・粘液などの汚れ(有機物)をきちんと落とすことです。汚れが残っていると、消毒の効果が十分に発揮されにくくなるため、当院ではこの工程を特に重視しています。
2)専門スタッフによる手洗い洗浄(ブラッシング)を徹底
機械にかける前に、必ず専門スタッフが手洗い洗浄(ブラッシング)を実施します。
内視鏡は、外側だけでなく内部に細い管(チャンネル)があり、ここも丁寧な洗浄が欠かせません。ブラッシングで汚れを物理的に除去し、そのうえで次の工程へ進みます。
3)オリンパス製 内視鏡洗浄消毒装置(OERシリーズ)を活用
当院では、**オリンパス社製の内視鏡洗浄消毒装置(OERシリーズ)**を導入しています。自動洗浄消毒装置を用いることで、工程を一定の条件で行いやすくなり、処理の均一性(ムラの低減)と再現性の向上につながります。
また、チャンネル内部への送液・循環などを含め、所定の手順に基づいて処理を行います。
4)過酢酸による「高水準消毒」+十分なすすぎ・乾燥
消毒には、幅広い微生物に作用する特性をもつ過酢酸系消毒剤(過酢酸)を採用しています。過酢酸は最終的に酢酸・水・酸素などに分解される性質があり、医療現場でも用いられている方法の一つです。
患者様が気になるのは「薬液が残らないか」だと思います。そこで当院では、消毒後の“すすぎ”を十分に行い、さらに乾燥まで徹底して、清潔な状態で保管する運用にしています。
5)見えない部分こそ、記録で管理(トレーサビリティ)
安心につながるのは「やっています」と言葉で伝えることだけではありません。
当院では、いつ・どの内視鏡を・どう処理したかが追跡できるよう、洗浄・消毒の履歴管理に取り組んでいます。あわせて、装置の点検や消毒剤管理(濃度管理など)も、院内ルールに基づいて実施し、安定した運用を目指しています。
6)処置具(鉗子など)は単回使用(ディスポーザブル)も活用
検査内容に応じて、単回使用(ディスポーザブル)の処置具を活用し、交差感染リスクを下げる運用にも努めています(使用器材は検査内容により異なります)。
最後に
内視鏡検査は、体のことだけでなく気持ちの面でも不安が大きい検査です。
「感染対策について詳しく聞きたい」「洗浄や消毒の流れを知りたい」など、気になる点があれば遠慮なくご相談ください。私たちは、安心して受けられる内視鏡検査のために、工程と管理の両面から取り組んでいます。
執筆・監修:山形県米沢市 きだ内科クリニック 院長 木田 雅文
(医学博士/日本消化器病学会 消化器病専門医/日本消化器内視鏡学会 専門医)
