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見逃すと危険!鋸歯状ポリープと大腸がんの深い関係とは?切除の基準も解説

[2025.05.03]

【見逃さないで】鋸歯状ポリープとは?大腸がんの“新たな前ぶれ”と治療のポイント

 

🔍 鋸歯状病変とは?

大腸ポリープにはさまざまな種類がありますが、最近特に注目されているのが「鋸歯状(きょしじょう)病変」と呼ばれるタイプです。
これは、大腸がんにつながるもう一つの発がんルートとされ、近年の研究で重要性が明らかになってきました。

鋸歯状病変には、以下の3つのタイプがあります:

  1. 過形成性ポリープ(HP)

  2. 古典的鋸歯状腺腫(TSA)

  3. 無茎性鋸歯状腺腫・ポリープ(SSA/P)

これらはすべて、大腸がんへ進行する可能性(発がんリスク)を持つ「前がん病変」と考えられています。ただし、がん化のリスクや治療方針はそれぞれ異なります。

 

 


① 過形成性ポリープ(HP)

  • 多くは小さく(5mm以下)、直腸や左側の大腸にできやすい

  • 通常はがんになりにくいため、切除せずに様子を見ることが多いです

  • ただし、6mm以上のものはがんのリスクがあるとの報告もあり、最近では5mmを超えた場合には切除が推奨されることもあります

  • 多数のHPが見つかることもあり、すべてを切除するかは医師の判断によります

 


② 古典的鋸歯状腺腫(TSA)

  • 直腸や下行結腸にできやすく、見つけにくいことがあります

  • TSAは前がん性病変として位置づけられ、**がん化のリスクは1.5〜20%**とされています

  • 5mm以上のTSAは基本的に切除の対象です

  • 内視鏡でしっかり観察し、他のポリープとの区別が重要です

 


③ 無茎性鋸歯状腺腫・ポリープ(SSA/P)

  • 右側の大腸(上行結腸や盲腸)に多く、見た目が平らで色も目立たないため、見逃されやすい

  • がんの元になるリスクが高く、特に10mm以上のものは切除が推奨されています

  • 最近では5mm以上でも切除すべきという意見もあります

  • SSA/Pはゆっくり大きくなり、症状を出す前にがんになることもあるため、早めに発見して切除することが重要です

 


④ 鋸歯状ポリポーシス症候群(SPS)

  • 多数の鋸歯状ポリープが見つかる症候群で、大腸がんのリスクが非常に高い(合併率25〜54%)とされています

  • 定期的な内視鏡検査(年に1回など)と、ポリープのくり返し切除が必要です

  • ご家族にこのような病気がある場合は、近親者も大腸内視鏡検査を受けることが推奨されます

 


🩺 ポリープ切除の意味と、がん予防の重要性

大腸がんはポリープから始まることが多いため、ポリープの早期発見と切除が最大の予防策です。
特に、鋸歯状病変は発見が難しく、内視鏡医の経験がものを言います。

きだ内科クリニックでは、高精度の内視鏡検査と丁寧な観察で、見逃しのない検査を心がけています。
がんを未然に防ぐために、「まだ小さいから大丈夫」と思わず、5mm以上のポリープが見つかった場合は、切除について医師としっかり相談することをおすすめします。

 


✅ まとめ

  • 鋸歯状病変は大腸がんの“新しい前兆”として重要視されています

  • 特にSSA/PやTSAは前がん病変であり、早期発見・切除が推奨されます

  • 5mm以上のポリープは、たとえ小さくてもがんのリスクがあるため、切除を検討しましょう

  • 家族歴がある方や、複数のポリープが見つかった方は、定期的な内視鏡検査が大切です

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