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【脂肪肝を早期改善】MASLD・MASHとは?放置で肝硬変・肝がんリスク|きだ内科クリニック

[2025.04.27]

【専門医が解説】脂肪肝(MASLD/MASH)とは?放置すると肝がんリスクも|早期発見・治療は当院へ

 

脂肪肝(MASLD/MASH)が急増中!肝がん予防のために知っておきたい基礎知識

 

近年、日本では「非B型・非C型の肝がん」が急増しています。
その大きな原因のひとつが、**脂肪肝(MASLD)**です。
脂肪肝を放置すると、肝硬変や肝がんへ進行する危険性があり、早期の対策がとても重要です。

当院では、脂肪肝の早期発見から、生活改善指導、必要に応じた専門的治療まで、トータルでサポートしています。
肝機能異常を指摘された方、生活習慣が気になる方は、ぜひ一度ご相談ください。

 

脂肪肝(MASLD)とは?MASHとの違いもわかりやすく解説

 

脂肪肝とは、肝臓に脂肪が過剰にたまった状態です。
特に、肥満や運動不足、糖質・脂質の多い食生活などが原因で起こる脂肪肝を、
現在は**代謝機能障害関連脂肪肝疾患(MASLD:Metabolic Dysfunction Associated Steatotic Liver Disease)**と呼びます。
いわば「メタボ型脂肪肝」です。

さらに、脂肪肝に炎症や線維化が進んだ重症型MASH(代謝機能障害関連脂肪肝炎)と呼びます。
MASHは、将来的に肝硬変や肝がん
へ進展するリスクが高く、特に注意が必要です。

 

脂肪肝を放置するとどうなる?

 

脂肪肝(MASLD/MASH)は、初期には症状がほとんどありません
しかし、放置していると、以下の深刻な病気に進行する可能性があります。

  • 肝硬変
     だるさ、むくみ、食欲低下、黄疸、腹水などの症状が出ます。元に戻すことは非常に困難です。

  • 肝がん(肝細胞がん)
     肝硬変を経て発生するケースが多く、早期発見が難しいため死亡率も高くなります。

だからこそ、脂肪肝の段階でしっかり対策を取ることが重要なのです。

 

 

脂肪肝(MASLD/MASH)の主な原因

 

脂肪肝を引き起こす主なリスクは、次のとおりです。

  • 肥満(BMI23以上、腹囲:男性94cm以上、女性80cm以上)

  • 2型糖尿病(空腹時血糖100mg/dL以上、HbA1c5.7%以上)

  • 高血圧(130/85mmHg以上)

  • 脂質異常症(中性脂肪150mg/dL以上、HDLコレステロール低値)

さらに、

  • 糖質・脂質過多な食生活

  • 運動不足

  • アルコール過剰摂取
    も脂肪肝を悪化させます。

生活習慣病と脂肪肝は、密接に関連しているのです。

 

脂肪肝の診断はどうする?当院で行う検査

 

当院では、脂肪肝・MASHの診断のために以下の検査を実施しています。

  • 血液検査
     GOT(AST)、GPT(ALT)、γ-GTP(GGT)など、肝機能を見る指標をチェックします。

  • 線維化マーカー検査
     FIB-4 index、M2BPGiなどで、肝臓の線維化の進行度を推定します。

  • 腹部エコー検査(超音波検査)
     脂肪蓄積の有無を確認し、肝臓の形態、内部所見から線維化に有無を想定します。

 

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肝線維化の進行が、肝がん発生に関係し重要な指標

 

肝線維化の進行を評価するためには、いくつかの検査方法が用いられます。

 

1. 線維化マーカー検査

肝線維化が進行し、肝硬変に近づいているかどうかを推定するための血液検査です。

  • M2BPGi(Mac-2結合タンパク糖鎖複合体)
     脂肪肝が進行して肝硬変に近づくと高値になります。
     - M2BPGiが1を超えると肝硬変への進行が始まっている可能性
     - 2以上では、多くの方がすでに肝硬変に進展している可能性があります。

  • FIB-4 index
     GOT(AST)、GPT(ALT)、血小板数、年齢をもとに算出される数値で、一般的に普段から測定されることが多い検査項目です。
     - 65歳以上:2.0を超えると要注意
     - 35〜65歳:1.3を超えると要注意
     - 35歳未満:精度が低いため、他の検査で判断します

 FIB-4 indexは、インターネット上の専用サイトで簡単に計算できます。

 【FIB-4 indexの結果解釈(35~65歳の場合)】  - 1.30未満:肝硬変への進行リスクは低い  - 1.30〜2.67:NASH(非アルコール性脂肪肝炎)の可能性あり。肝硬変への進行リスクもあるため、肝臓専門医の受診を推奨  - 2.67以上:肝硬変または肝硬変に近い状態の可能性が高いため、定期的な専門医の受診と治療が必要

  • NAFLD fibrosis score
     年齢、BMI、耐糖能異常・糖尿病の有無、GOT(AST)、GPT(ALT)、血小板数、アルブミン値から算出される指標です。これもウェブサイトで計算できます。

 【NAFLD fibrosis scoreの結果解釈】  - -1.455未満:肝硬変リスクは低い  - -1.455〜0.675:肝硬変へ進行する可能性あり  - 0.675以上:すでに肝硬変、または肝硬変に近い状態の可能性あり

 

2. 血液検査
  • 血小板数
     脂肪肝が進行し肝硬変が近づくと、血小板数が減少してきます。
     特に、18万/μL以下の場合は要注意とされます。

 

3. 腹部エコー検査(腹部US)

超音波で肝臓の状態を観察します。脂肪が蓄積すると、肝臓が白っぽく見えるのが特徴です。
さらに、**SWE(Shear Wave Elastography:シアウェーブエラストグラフィー)**という技術を使用し、**肝臓の硬さ(肝硬度)**を数値化して評価できます。

【SWEの基準】

  • SWE値が1.5以上:将来的に肝硬変へ進行するリスクあり

  • SWE値が1.9以上:すでに肝硬変に進展している可能性が高い

 

4. 肝生検(組織診断)

右脇腹から針を刺し、肝組織を採取して顕微鏡で観察する検査です。
他の検査で診断が難しい場合や、肝硬変への進行が強く疑われる場合に実施されます。
2~3日の入院が必要です。

 

肝硬変と診断された場合は?

肝硬変と診断された患者さんには、定期的な肝がんスクリーニングが推奨されます。
通常は、

  • 腹部超音波検査(腹部US)

  • 血液検査(AFP:アルファフェトプロテイン)

6ヶ月ごとに行い、異常があればさらに詳しい診断に進みます。

 

糖尿病患者さんに対しても要注意

糖尿病患者さんにおいても、FIB-4 indexを活用し、線維化の進行を早期に囲い込む対策が重要とされています。

 

脂肪肝は「生活改善」で予防・改善できます!

 

脂肪肝の最大の治療は、生活習慣の見直しです。

【食事療法】

  • 総摂取カロリーを適正に

  • 糖質制限(特にジュースやお菓子、糖度の高い果物に注意)

  • 飽和脂肪酸(肉の脂・バターなど)を減らし、良質な脂(魚・ナッツ・オリーブオイルなど)を摂取

  • アルコールは週2日以下、1回量も適度に

【運動療法】

  • ウォーキング、ジョギング、水泳などの有酸素運動

  • 筋トレ(レジスタンス運動)を組み合わせて筋力アップ

  • 継続がカギ!無理せず、楽しく行いましょう

【体重管理】

  • 肥満がある場合、体重の5〜7%減少を目標に

  • 正常体重でも、3〜5%減量で肝機能改善が期待できます

 

必要に応じて薬物治療もサポートします

生活改善だけでは効果が不十分な場合、当院では以下の薬物治療も併用します。

  • ビタミンE補充(酸化ストレスの軽減)

  • 生活習慣病の治療薬(高血圧・糖尿病・脂質異常症の管理)

患者さん一人ひとりの状況に応じて、最適な治療プランをご提案しますのでご安心ください。

 

脂肪肝(MASLD/MASH)は早期発見・早期対策がカギ!

 

脂肪肝は、早めに気づき、正しく対策すれば改善できる病気です。
逆に、放置すれば肝硬変・肝がんという重大な疾患に進行するリスクがあります。

  • 健康診断で肝機能異常を指摘された方

  • 体重増加やメタボが気になる方

  • 糖尿病・高血圧・脂質異常症を指摘されている方

こうした方は、ぜひ当院でご相談ください。
専門医による丁寧な診察と、生活指導・治療サポートを行っています。

💬 脂肪肝が心配な方は、お気軽にご予約・ご相談ください!

 

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