足梗塞とは?歩くと足が痛い・足が冷たい方へ|脈波検査で足の血流を確認
「歩くとふくらはぎが痛くなる」「少し休むとまた歩ける」「足先が冷たい」「足がしびれる」「足の傷がなかなか治らない」といった症状にお悩みではありませんか。このような症状を、年齢のせい、冷え性、あるいは腰の病気と思い込んで放置してしまうケースが少なくありません。
患者さんの間では足梗塞と表現されることもありますが、医学的には主に下肢閉塞性動脈硬化症、または末梢動脈疾患(PAD)と呼ばれる病気が関係している可能性があります。これは、足に血液を送る動脈が動脈硬化によって狭くなったり、詰まったりすることで、足に十分な血液や酸素が届かなくなる病気です。日本循環器学会のガイドラインでも、歩行時に脚が痛むなどの症状が出る疾患として詳しく説明されています。
足の血管の病気は、初期段階では自覚症状が乏しいことも少なくありません。しかし、進行すると歩行時の痛みだけでなく、安静時の痛みや足の潰瘍、さらには壊疽(えそ)につながる恐れがあります。国立循環器病研究センターの指針においても、閉塞性動脈硬化症は冷感やしびれから始まり、間欠性跛行、安静時痛、そして潰瘍・壊死へと段階的に進行することが示されています。
米沢市のきだ内科クリニックでは、脈波検査(ABI検査・CAVI検査)を用いることで、足の血流や血管の硬さを正確に確認しています。糖尿病・高血圧・脂質異常症などの生活習慣病管理とあわせて、動脈硬化の早期発見と適切な治療をサポートいたします。
下肢閉塞性動脈硬化症で見られる主な症状
足の血管が狭くなると、血流不足によって次のような症状が現れやすくなります。ご自身の状態と照らし合わせてみてください。
- 歩くとふくらはぎ、太もも、お尻が痛くなる
- 休むと痛みが楽になり、また歩けるようになる
- 足先が常に冷たい
- 足に独特のしびれを感じる
- 足の色が白っぽかったり、紫っぽくなったりする
- 足の傷や水ぶくれがなかなか治らない
- 爪が伸びる速度が遅くなった
- 夜間や安静にしている時も足が痛む
特に、歩くと足が痛くなり休むと改善するという症状は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれます。日本循環器学会のガイドラインでは、この症状を下肢血流障害の非常に重要なサインとして位置づけています。
「最近、以前より長く歩けなくなった」「買い物中に何度も立ち止まるようになった」「階段や坂道で足がつらく感じる」といった変化は、足の血流低下を知らせる貴重なサインかもしれません。
緊急を要する危険な症状
以下の症状が急激に現れた場合は、急性動脈閉塞の可能性があり、救急対応が必要となることがあります。
突然の激しい足の痛みや急な冷感、足が白または紫色になる、しびれや麻痺がある、あるいは足の脈が触れないといった状態は非常に危険です。国立循環器病研究センターでも、これらの症状を緊急性の高い危険信号として挙げています。
足の健康状態を調べる脈波検査とは
足梗塞や下肢閉塞性動脈硬化症を早期に発見するために非常に有用なのが脈波検査です。この検査では、主に以下の2つの指標を確認します。
| ABI検査 | 腕と足首の血圧を同時に測定し、足の血流低下の有無を調べる検査です。数値が低い場合、足の動脈が狭くなっている疑いがあります。 |
|---|---|
| CAVI検査 | 動脈の硬さを評価する検査です。いわゆる血管年齢や動脈硬化の進み具合を確認する目安として利用されます。 |
脈波検査は、腕と足首に血圧計のようなカフを巻いて行います。体への負担が非常に少なく短時間で終わるため、症状が軽い段階でのスクリーニング検査として最適です。学会の市民向け説明でも、安全で簡単な検査として推奨されています。
無症状でも進行する足の動脈硬化
足の血管疾患で最も注意すべき点は、自覚症状が現れる前から動脈硬化が進行している場合があることです。日本循環器学会のデータによると、脚の動脈に病的な変化があっても、約40%の方は無症状で経過するとされています。進行して初めて痛みやしびれに気づくことも珍しくありません。
「痛みがないから自分は大丈夫」と過信するのは禁物です。足の血管状態を確認することは、単に足の問題だけにとどまりません。下肢閉塞性動脈硬化症は全身の動脈硬化と密接に関係しており、心筋梗塞や脳梗塞のリスクを早期に察知するきっかけにもなります。足の血管に異常がある場合は、全身の血管リスクを包括的に考える必要があります。
定期的な検査が推奨される方
足梗塞や下肢閉塞性動脈硬化症は、生活習慣病と深い関わりがあります。特に以下の項目に当てはまる方は、定期的な検査をおすすめします。
- 糖尿病を患っている方
- 高血圧を指摘されている方
- LDLコレステロールや中性脂肪が高い方
- 慢性腎臓病(CKD)がある、または透析を受けている方
- 健診で血糖・血圧・脂質の異常を指摘された方
- 過去に心筋梗塞、狭心症、脳梗塞を経験された方
- 65歳以上で動脈硬化が気になる方
- 歩行時の足の痛みや、冷え、しびれがある方
特に糖尿病の方は、神経障害の影響で痛みや傷の発生に気づきにくい傾向があります。血流が悪化していても「痛くない」ために発見が遅れ、重症化してしまうケースがあります。血液検査の結果だけでなく、定期的に足の血流状態を客観的な検査で確認することが非常に重要です。
きだ内科クリニックでの診療体制
当院では、生活習慣病の継続的な診療と並行して、足の血流や動脈硬化の状態をきめ細かく確認しています。検査結果を出すことだけが目的ではありません。大切なのは、その数値をもとに血圧や血糖、脂質、運動習慣を総合的に見直すことです。
下肢閉塞性動脈硬化症の重症化を防ぐには、複数のリスク因子を包括的に管理することが不可欠です。当院では、米沢市および置賜エリアの皆様が、健やかな足で歩き続けられるようサポートいたします。
- 健診で数値の異常を指摘された方
- 生活習慣病で通院中の方
- 足の冷えやしびれ、傷の治りにくさが気になる方
- ご自身の血管年齢を知りたい方
「まだ症状が軽いから」と先送りにせず、早期に血管の状態を把握することが、将来の健康を守る第一歩となります。
よくあるご質問
足梗塞とは具体的にどのような病気ですか?
一般的に「足梗塞」と呼ばれる状態は、医学的には下肢閉塞性動脈硬化症などを指します。足の動脈が動脈硬化によって細くなったり詰まったりすることで、筋肉や皮膚に必要な血液が届かなくなり、歩行時の痛みや皮膚の壊死を引き起こす病気です。
どのような症状があれば検査を受けたほうが良いですか?
「歩くと足が痛むが休むと治まる」「足先が異常に冷える」「しびれがある」といった症状がある場合は受診をお勧めします。また、糖尿病や高血圧などの持病がある方は、症状がなくても定期的なチェックが推奨されます。
脈波検査では何がわかりますか?
主にABIという指標で足の血流低下の有無を調べ、CAVIという指標で動脈の硬さ(血管年齢)を測定します。これらにより、血管の詰まり具合や動脈硬化の進行度を数値で把握することが可能です。
生活習慣病があるとなぜ足の検査が必要なのですか?
糖尿病や高血圧、脂質異常症は動脈硬化を加速させる大きな要因だからです。動脈硬化は全身で進むため、心臓や脳だけでなく足の血管も影響を受けます。特に糖尿病の方は痛みを感じにくい場合があるため、検査による確認が欠かせません。
脈波検査は痛みを伴いますか?
いいえ、大きな痛みはありません。腕と足首を血圧計のようなカフで圧迫して測定するだけの、体への負担が非常に少ない検査ですので、どうぞご安心ください。
山形県米沢市で脈波検査、ABI検査、CAVI検査、動脈硬化検査をご希望の方は、きだ内科クリニックへご相談ください。
執筆・監修:山形県米沢市 きだ内科クリニック 院長 木田 雅文
(医学博士/日本消化器病学会 消化器病専門医/日本消化器内視鏡学会 専門医)
