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 熱中症の疑問にお答えします

[2023.06.25]

Q1. 熱中症ってなんですか?

熱中症は、以下の体温調節機能が種々の原因によって正常に働かなくなり、体温が上昇し過ぎ、様々な体調不良が生じた状態です。

体温調節機能とは:

  1. 自律神経の調節:体温の調節は、主に自律神経系によって制御されます。交感神経は体温を上昇させ、副交感神経は体温を下げる働きをします。

  2. 発汗:体温上昇時には、汗腺が刺激されて汗をかきます。汗が蒸発することで熱を放出し、体温を下げる効果があります。

  3. 血管の調節:血管は収縮や拡張によって体温調節に関与します。体温上昇時には、血管が広がり(血管拡張)、体表面に熱を放出します。逆に体温低下時には、血管が収縮して体表面への熱の放出を抑え、内部の体温を保持します。

  4. 代謝の調節:体温の調節は、身体の代謝率にも影響を与えます。体温上昇時には代謝が高まり、エネルギーを消費して熱を発生させます。逆に体温低下時には代謝が低下し、エネルギーを節約して体温を維持します。

体温調節機能は、体内の温度センサーからの情報を基に、自動的に調節されます。一般的に、体温は約36.5〜37.5℃の範囲で安定しています。

 

体温調節機能が崩れる原因とは:

高温環境への暴露:高温多湿な環境に長時間暴露されると、体内の温度が上昇します。これにより、体内の熱産生と熱放散のバランスが崩れ、体温が上昇しやすくなります。

  1. 過度の発汗:高温環境下では、体は発汗して体温を下げようとします。しかし、過度の発汗が続くと、体内の水分と電解質が失われ、脱水症状や電解質のバランスの乱れが起こります。

  2. 熱放散の障害:熱中症では、体内の熱を外部に放散するための機構が障害されることがあります。例えば、高湿度の環境では汗が蒸発しにくくなり、熱放散が妨げられます。

  3. 熱中症への適応不足:長期間にわたる高温環境への適応不足や、体力の低下、基礎体温の上昇などがある場合、熱中症になりやすくなります。

熱中症では、体温の上昇により体内の臓器や組織が損傷を受ける可能性があります。重度の熱中症では、体温調節機能が完全に失われ、意識障害や器官不全を引き起こすこともあります。

Q2.熱中症の原因は?

熱中症の主な原因は以下の通りです:

  1. 高温環境:暑い気候や高温多湿な環境での長時間の活動や屋外での滞在は、体温上昇のリスクを高めます。特に夏の直射日光や高温地域では、熱中症の発生がより一層懸念されます。

  2. 高強度の身体活動:激しい運動や労働活動によって、体内の熱産生が増加します。これに加えて高温環境下での運動は、体温の上昇をさらに促進します。

  3. 不適切な水分補給:適切な水分摂取を怠ると、体内の水分が不足し脱水症状が生じます。水分の不足により、体温調節機能が悪くなり、熱中症のリスクが高まります。

  4. 体調不良や持病:持病を抱えたり、心臓疾患や肺疾患、糖尿病などの慢性疾患を持っている場合、熱中症の発生リスクが高まります。また、薬物の副作用や特定の疾患により、熱中症に対する感受性が増すこともあります。

  5. 高齢者や乳幼児:高齢者や乳幼児は体温調節機能が未熟または低下しているため、熱中症になりやすくなります。

これらの要因が重なることで、体内の熱調節機能が乱れ、熱中症が発生する可能性があります。熱中症の予防には、適切な水分摂取、涼しい場所での過ごし方、適度な休息、適切な服装などが重要です。特に高温環境下での活動や屋外での滞在時には、熱中症に注意し、適切な対策を取ることが大切です。

Q3.熱中症の初期症状は?

熱中症の初期症状は以下のようなものがあります:

  1. 疲労感やだるさ: 高温環境下での活動や暑い場所での滞在により、身体のエネルギー消耗が増えるため、疲労感やだるさを感じることがあります。

  2. 発汗増加: 熱中症では過剰な発汗が起こります。体が冷やそうとして汗をかき始めるため、身体が湿って感じることがあります。

  3. のぼせ感や頭痛: 高体温により血管が拡張し、血流が増加することで、のぼせ感や頭痛を感じることがあります。

  4. 皮膚のほてりや赤み: 血管の拡張により、皮膚がほてりや赤くなることがあります。

  5. 頻脈や動悸: 高体温や脱水により心臓が負担を受け、頻脈や動悸を感じることがあります。

初期症状が現れた場合は、すぐに涼しい場所に移動し、休息をとることが重要です。水分補給も欠かさず行いましょう。症状が悪化する場合や、意識障害や嘔吐などの重篤な症状が出る場合は、迅速に医療機関を受診してください。

Q4.熱中症の一般的な症状は?

熱中症の症状は、以下のようなものがあります:

  1. 頭痛やめまい:頭部の圧力感やふらつき、めまいが現れることがあります。

  2. 疲労感や倦怠感:体がだるく感じられたり、疲労感が強まることがあります。

  3. 高体温:体温が異常に上昇し、38度以上の高体温を示すことがあります。

  4. 発汗過多:大量の汗が出ることがあり、衣服や皮膚がびっしょりと湿っていることが特徴です。

  5. 意識の混乱や錯乱:頭がぼんやりして集中力が欠けたり、混乱したりすることがあります。

  6. 頻脈や低血圧:心拍数が速くなったり、血圧が低下したりすることがあります。

  7. 脱水症状:水分不足により、のどが渇いたり、口や皮膚が乾燥したりします。

  8. 嘔吐や下痢:消化器系のトラブルが起こることがあります。

これらの症状が現れた場合、熱中症が疑われます。早期の段階で対策を取ることが重要です。涼しい場所に移動し、体を冷やすためにクールタオルや氷を使うなどの対処を行い、十分な水分補給を行いましょう。また、症状が重い場合や長時間持続する場合は、医療機関を受診する必要があります。

Q5. 熱中症の緊急を要する症状は?

熱中症は重篤な状態に進行する場合があり、緊急性を要する場合もあります。以下の症状が現れた場合は、速やかに緊急医療の受診を検討してください:

  1. 意識障害や混乱状態:熱中症が進行すると、意識が朦朧としたり、混乱したりすることがあります。意識の状態が不安定な場合は、早急に医療機関を受診しましょう。

  2. 無汗状態:熱中症では通常、多量の汗をかきますが、進行した状態では汗が出なくなることがあります。無汗状態が続く場合は、迅速に医療機関を受診してください。

  3. 重度のめまいやめまいでの転倒:熱中症によって血圧が低下し、めまいや立ちくらみが生じることがあります。特に重度のめまいや転倒がある場合は、早急に医療機関を受診してください。

  4. 高体温(40℃以上):熱中症によって体温が極端に上昇する場合があります。高体温が持続している場合は、緊急医療を受ける必要があります。

  5. 呼吸困難:熱中症が進行すると、呼吸困難や息切れが生じることがあります。呼吸に困難を感じる場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。

Q6.熱中症が起きやすい時期、時間帯は?

熱中症は通常、気温が高くなる夏季に発生しやすいです。具体的には、気温が30度以上に上昇し、湿度も高い状態が続く時期に発生する傾向があります。これは、高温環境や高湿度の条件が体温調節機能を負荷し、熱中症のリスクを高めるためです。

特に、熱帯地域や亜熱帯地域では、年間を通して高温多湿な状態が続くため、熱中症の発生がより顕著です。また、夏の直射日光の下での活動や屋外でのスポーツイベント、野外フェスティバルなどの大規模なイベントでも、熱中症の発生リスクが高まります。

熱中症は通常、気温が高くなる夏季に発生しやすいです。具体的には、気温が30度以上に上昇し、湿度も高い状態が続く時期に発生する傾向があります。これは、高温環境や高湿度の条件が体温調節機能を負荷し、熱中症のリスクを高めるためです。

特に、熱帯地域や亜熱帯地域では、年間を通して高温多湿な状態が続くため、熱中症の発生がより顕著です。また、夏の直射日光の下での活動や屋外でのスポーツイベント、野外フェスティバルなどの大規模なイベントでも、熱中症の発生リスクが高まります。

午前10時から午後4時までの時間帯は、日本の気候条件下では一般的に最も暑くなります。この時間帯には日射量も高く、体温調節が負荷されやすくなります。そのため、熱中症の発生リスクが高まります。

しかし、早朝や夕方以降でも十分に高温になる場合や、高温多湿な地域では日中を通じて熱中症のリスクが存在します。また、長時間の屋外活動や激しい運動を行う場合には、いつでも熱中症になる可能性があります。

ただし、気温や湿度だけでなく、個人の体調や活動レベル、水分摂取状況なども熱中症の発生に影響を与えます。したがって、高温多湿な時期には特に注意が必要ですが、熱中症の予防には個人の状況や環境に応じた対策を取ることが重要です。水分補給や涼しい場所での休憩、適切な服装などを心がけ、熱中症から身を守りましょう。

Q7.熱中症の診断は?

熱中症の診断は、主に症状や体温の上昇などを評価することによって行われます。

  1. 症状の評価:熱中症にはさまざまな症状が現れます。主な症状には、めまい、頭痛、倦怠感、嘔吐、筋肉の痙攣、意識の混濁などがあります。医師はこれらの症状を評価し、熱中症の可能性を考慮します。

  2. 体温の測定:体温の上昇も熱中症の診断に重要な要素です。通常の体温よりも高い体温が継続する場合、熱中症の可能性が高まります。体温計を使用して正確に体温を測定し、診断に活用します。

  3. 環境の評価:熱中症は、高温多湿な環境での暴露や活動によって引き起こされることが多いです。医師は環境の要素を評価し、患者の状況と症状を関連付けます。

  4. 除外診断:熱中症の症状は、他の疾患や状態と重複することがあります。医師は、他の疾患や状態を除外するために、必要な検査や評価を行うこともあります。

診断基準は国や機関によって異なる場合がありますので、医師の判断に従うことが重要です。

  1. 軽度熱中症(Heat exhaustion)の診断基準:

    • 体温:通常の体温よりも上昇している(通常は37.5度以上)。
    • 症状:めまい、頭痛、倦怠感、汗が過剰に出る、皮膚が湿った状態、悪心や嘔吐などが現れる。
    • 脱水症状:口が渇く、尿量が減少する、皮膚の弾力が損なわれるなど。
    • 心拍数の上昇:心拍数が通常よりも速くなる。
  2. 重度熱中症(Heat stroke)の診断基準:

    • 体温:非常に高い体温(通常は40度以上)。
    • 症状:意識障害、混乱、けいれん、意識喪失などが現れる。
    • 皮膚の状態:皮膚が乾燥している、発汗が止まっているなど。
    • 心拍数と呼吸数の上昇:心拍数が非常に速くなり、呼吸数も増加する。

熱中症の診断は、症状、体温、皮膚の状態、意識の状態、心拍数、呼吸数などの要素を総合的に考慮して行われます。

Q8.熱中症の予防法は?

熱中症を予防するためには、以下の対策を取ることが重要です:

  1. 十分な水分摂取:適切な水分補給を行いましょう。暑い環境下では、通常よりも多くの水分を摂取する必要があります。水分補給は定期的に行い、こまめに水やスポーツドリンクを飲みましょう。

  2. 適切な服装:軽い、透けない服装や涼しい素材の衣類を選びましょう。また、帽子や日焼け止めなどで日射から体を保護することも重要です。

  3. 涼しい場所での休憩:屋外での活動や運動の際には、定期的に涼しい場所で休憩を取りましょう。影や冷房の効いた室内など、体温を下げることができる場所で休息をとることが重要です。

  4. 高温環境の回避:特に暑い時間帯や直射日光の下での活動を避けるようにしましょう。できるだけ涼しい場所で過ごし、外出が必要な場合には日陰や冷房の効いた場所を利用しましょう。

  5. 体調管理:健康状態や持病の管理に努めましょう。特に心臓疾患や肺疾患などの持病を抱えている方は、医師の指示に従いながら適切な対策を取ることが重要です。

  6. 熱中症の早期対応:熱中症の症状が現れた場合は、すぐに涼しい場所に移動し、水分補給を行いましょう。

Q9.熱中症対策として塩分摂取について?

熱中症予防のためには、適切な塩分摂取が重要です。塩分は体液のバランスを維持し、脱水症状を予防するために必要な栄養素です。以下に、熱中症予防のための適切な塩分摂取量についての一般的なガイドラインをご紹介します:

  1. 日本人成人の塩分摂取目標量:一日に6グラム以下

    • 塩分の主な摂取源は、食品や調味料(塩)です。
    • 食事のバランスを考え、塩分の摂りすぎには注意が必要です。
  2. 熱中症予防時の塩分補給:

    • 長時間の激しい運動や高温環境で活動する場合は、体内の塩分を補給する必要があります。
    • 適切な塩分摂取を行うためには、スポーツドリンクや塩分を含む食品(例:塩辛、おつまみ、スープ)を摂取することが有効です。

ただし、塩分摂取量は個人の体調や健康状態によって異なる場合があります。特に高血圧や腎臓疾患などの持病がある場合は、医師の指導に従って適切な塩分制限を行う必要があります。また、塩分を摂りすぎることも健康に悪影響を与える場合があるため、バランスの取れた食事を心がけることも重要です。

熱中症予防のためには、十分な水分摂取と塩分補給の両方が重要です。適切な塩分摂取量を保ちながら、体温調節をサポートするために水分をこまめに摂ることが大切です。

Q10.熱中症対策として水分摂取量は?

熱中症予防のためには、適切な水分摂取が非常に重要です。高温の環境下での活動や長時間の運動をする場合、大量の汗をかいて体内の水分が失われるため、水分を補給することが必要です。以下に、熱中症予防のための適切な水分摂取量についての一般的なガイドラインをご紹介します:

  1. 水分補給の目標量:一日に約2リットル以上

    • 高温環境や激しい運動をする場合は、さらに多くの水分を摂取する必要があります。
    • 水分補給の目安として、のどが渇く前に定期的に水分を摂ることが重要です。
  2. 水分補給のタイミング:

    • 運動前:事前に十分な水分を摂り、体内の水分を補給しておくことが重要です。
    • 運動中:適度な間隔で水分を摂りながら、脱水症状を予防します。
    • 運動後:運動後も水分補給を継続し、体内の水分を補給することが重要です。
  3. 適切な水分補給の方法:

    • 水:一般的な水は水分補給の主要な源です。こまめに小まめに水を摂ることが大切です。
    • スポーツドリンク:激しい運動や長時間の活動後には、電解質や糖分を含むスポーツドリンクを摂取することで、水分と栄養素を補給できます。

ただし、個人の体調や運動強度、気候条件によって適切な水分摂取量は異なる場合があります。自身の体の信号に注意しながら、のどの渇きや尿の色などをチェックし、適切な水分補給を行うようにしましょう。また、特定の疾患や医師からの指示がある場合は、それに従って水分摂取量を調整する必要があります。

熱中症予防においては、水分補給の他にも塩分補給や適切な服装、適度な休息なども重要です

Q11.熱中症になった場合の対処法は?

熱中症に遭った場合は、以下の対処法を行うことが重要です。

  1. すぐに涼しい場所に移動する: 直射日光を避け、室内や木陰などの涼しい場所に移動しましょう。

  2. 休息を取る: 体を休めるために横になったり、座ったりして休息を取りましょう。

  3. 涼しい水やスポーツドリンクを飲む: 少量ずつこまめに水やスポーツドリンクを飲みましょう。冷たい水や氷を口に含むことも効果的です。

  4. 体を冷やす: 冷たいタオルや氷を使って首や頭、手首、足首などの血管の近くを冷やすことで体温を下げることができます。

  5. 着替える: 濡れた服や汗で湿った服を着たままでいると体温が下がりにくくなりますので、涼しい服に着替えましょう。

  6. 他の人に知らせる: 周囲の人に自分の状態を伝え、助けを求めることが大切です。

症状が悪化する場合や、意識障害や嘔吐などの重篤な症状が出る場合は、速やかに医療機関を受診して専門医の治療を受ける必要があります。

なお、熱中症を予防するためには、適切な水分摂取、適度な休息、涼しい場所での過ごし方などが重要です。高温環境での屋外活動を避け、十分な水分補給を行うことも大切です。

Q12.熱中症の病院での治療は?

熱中症の病院での治療は、症状の重さや合併症の有無に応じて異なる場合があります。一般的な治療の手順は以下の通りです:

  1. 応急処置: 病院での治療は、まずは安定した状態を確保するために行われます。患者の体温を下げるために、冷却パックや冷たいシャワーを使用したり、体表の冷却を行います。また、経口補水液や点滴による水分補給も行われます。

  2. 治療の評価: 医師は症状や体温、血圧、心拍数などをモニタリングし、熱中症の重症度を評価します。合併症の有無や他の健康問題の有無も考慮されます。

  3. 液体補給: 熱中症では体内の水分と電解質が失われているため、点滴などを使用して経口補水液や電解質補給を行います。これにより、体内の水分バランスを正常に戻し、体の機能を回復させます。

  4. 監視と観察: 患者の状態は定期的に監視され、症状の変化や体の反応が観察されます。心拍数、血圧、体温、尿量などのパラメータがモニタリングされます。

  5. その他の治療: 重症の熱中症では、場合によっては酸素療法、補充輸液、対痙攣薬の使用などの追加の治療が必要になる場合があります。また、合併症の管理や関連する健康問題の治療も行われます。

熱中症は重篤な状態に進行する可能性があるため、症状が重い場合や自力で症状が改善しない場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。医師の指示に従い、適切な治療を受けることで早期の回復が期待できます。

Q13.高齢者が注意すべきことは?

高齢者は、他の年齢層よりも熱中症に対するリスクが高くなります。以下に、高齢者における熱中症の特徴と注意点をまとめました。

  1. 温度調節の低下: 高齢者は、体温を適切に調節する能力が低下している場合があります。そのため、高温環境下での体温上昇への対応が難しくなります。

  2. 水分および塩分のバランスの低下: 高齢者は通常、水分や電解質の吸収や排泄の調節能力が低下しています。これにより、熱中症時の水分および塩分のバランスの調整が困難になります。

  3. 慢性疾患や薬物の影響: 高齢者は、慢性的な疾患や薬物の使用により、体内の水分や電解質の調節に影響を受けることがあります。これが熱中症のリスクをさらに高めることがあります。

高齢者の場合、熱中症を予防するために以下の点に注意する必要があります:

  • 水分摂取: 高齢者は、水分摂取が特に重要です。適切な水分摂取を心掛けましょう。こまめな水分補給が必要です。

  • 適切な服装: 着る服装を通気性の良いものや軽い素材にすることで、体温の上昇を抑えることができます。

  • 涼しい場所での過ごし方: 高温環境を避け、冷房や扇風機の利用など、涼しい場所で過ごすようにしましょう。

  • 適度な運動: 適度な運動は血液循環を促進し、体温調節を助けます。ただし、激しい運動や長時間の屋外活動は避けましょう。

高齢者の場合、熱中症の症状が現れた場合には早めに医療機関を受診し、適切な処置を受けることが重要です。

Q14.熱中症は日中のみ注意すれば宜しいですか?

熱中症は通常、日中の暑い時間帯に起こりやすい状態ですが、夜間や就寝時にも注意が必要です。以下に、夜間や就寝時に熱中症を予防するための注意点をいくつかご紹介します:

  1. 適切な室温と湿度の確保:寝室の温度と湿度を快適な範囲に保ちましょう。エアコンや扇風機などを利用して室内の温度を下げ、湿度を調整します。

  2. 適切な寝具と衣類:涼しい素材の寝具や薄着を選び、通気性の良い衣類を着用しましょう。寝具には吸湿性が高く通気性のあるものを選ぶと快適です。

  3. 適切な水分摂取:就寝前に十分な水分を摂ることが重要です。ただし、就寝中に頻繁にトイレに行くことを避けるため、就寝前の水分摂取は適度に行いましょう。

  4. 冷却グッズの利用:冷却シートや冷却マットなどの冷却グッズを使うことで、体温を下げることができます。就寝前にこれらのグッズを利用すると、快適な睡眠環境を作ることができます。

  5. 適切な時間帯の睡眠:暑い時間帯ではなく、涼しい時間帯に就寝することを心がけましょう。夜間の涼しい時間帯に寝ることで、体温の上昇を抑えることができます。

  6. 熱中症の症状に注意:就寝中に体調が悪化した場合は、熱中症の症状に注意しましょう。発汗が異常に増えたり、体温が上昇したり、不快感を感じる場合は、早めに医療機関を受診することを検討してください。

これらの対策を実践することで、夜間や就寝時の熱中症のリスクを軽減することができます。快適な睡眠環境を整え、適切な体温調節を心がけることが重要です。

Q15.持病(基礎疾患)を持っていますが注意すべき点は?

熱中症は、基礎疾患を抱えている人にとってリスクが高くなる可能性があります。以下に代表的な基礎疾患と熱中症の関係性について説明します。

  1. 心血管疾患:心臓や血管の機能が低下している人は、熱中症の症状がより重篤になる可能性があります。心臓の負担や血液循環の問題により、体温の上昇がうまく調節できず、熱中症のリスクが高まります。

  2. 呼吸器疾患:慢性呼吸器疾患や肺機能の低下を抱えている人は、熱中症になりやすくなる可能性があります。呼吸困難や酸素不足が熱中症の症状を悪化させることがあります。

  3. 代謝異常:糖尿病や甲状腺機能の異常など、代謝に関連する疾患を抱えている人は、体温の調節がうまくいかず、熱中症になりやすい傾向があります。また、糖尿病の場合は、高血糖が脱水症状を悪化させることもあります。

  4. 薬物治療:一部の薬物治療は、体温調節のメカニズムに影響を与える場合があります。特に利尿薬や抗不整脈薬などの薬物は、排尿や発汗による水分の損失を増やすため、熱中症のリスクを高める可能性があります。

基礎疾患を抱えている場合は、熱中症になりやすいため予防策をしっかりと実施する必要があります。定期的な医師のフォローアップや指示に従い、適切な水分補給や涼しい場所での過ごし方を心掛けましょう。また、基礎疾患に応じて薬物治療の見直しを行うことも重要です。

Q16.熱中症と新型コロナ感染の症状は似ている? 区別はつくの?

発熱あるいは高体温、倦怠感、食欲不振、筋肉痛など似たような症状が多く、症状だけでは区別が難しいことがあります。発症状況、経過、行動歴、周囲の感染者の有無などを合わせて総合的に判断することになります。

熱中症と新型コロナ感染の症状にはいくつかの共通点がありますが、新型コロナウイルス感染症では、咳や呼吸困難、喉の痛み、嗅覚や味覚の喪失など、熱中症には一般的ではない症状が見られます。また、新型コロナウイルス感染症では、発熱が主な症状であり、重症化すると肺炎などの呼吸器症状が現れることもあります。

症状だけで区別するのは困難な場合もありますので、もし体調に不安がある場合は、医療機関に相談し、適切な検査や診断を受けることをお勧めします。

 

 

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