睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠中に一時的に呼吸が止まったり浅くなったりして、酸素不足が生じる症状です。主な症状として、いびきや呼吸困難、口やのどの渇き、頭痛、不眠症などが挙げられます。
睡眠時無呼吸症候群の原因には、肥満やアルコールの過剰摂取、気道の異常などがあります。治療方法としては、睡眠時姿勢を改善する、減量する、アルコールの過剰摂取を控える、口腔内装置を使用する、CPAP(持続陽圧呼吸療法)を行うなどがあります。また、症状によっては手術を行うこともあります。
睡眠時無呼吸症候群は放置すると、心血管疾患や糖尿病、認知症などの合併症を引き起こすことがあるため、早期の治療が重要です。睡眠時無呼吸症候群の疑いがある場合には、医師に相談しましょう。
睡眠時無呼吸症候群の検査には、以下のような方法があります。
-
夜間ポリグラフ検査 夜間ポリグラフ検査は、自宅で行うことができます。患者さんが自宅でセンサーを装着して寝ることで、呼吸や心拍数、酸素飽和度などを測定することができます。この検査は、比較的低コストであり、患者さんの負担も少なく、病院での入院が必要ないため、広く利用されています。
-
睡眠ポリグラフ検査 睡眠ポリグラフ検査は、病院で行うことができます。患者さんが病院で一晩泊まり、センサーを装着して寝ることで、夜間の呼吸や心拍数、酸素飽和度などを測定することができます。より詳細な情報が得られるため、より正確な診断が可能です。
-
睡眠時下顎前突帯状筋電図(EMG)検査 睡眠時下顎前突帯状筋電図(EMG)検査は、睡眠時の下顎前突帯状筋の動きを測定することで、無呼吸症候群の程度を評価する検査です。この検査は、病院で行われることが多く、より詳細な情報が得られますが、患者さんの負担が大きく、コストも高いため、あまり一般的ではありません。
CPAPは、睡眠時無呼吸症候群の治療に使用される機器のひとつです。CPAPは、Continuous Positive Airway Pressure(持続的陽圧呼吸)の略称で、呼吸の障害が起こる上気道に空気を送り込み、気道の開口を促すことで呼吸を正常化させるために使用されます。
CPAPの装置には、圧力をかけるためのポンプと、それを送り出すためのマスクがあります。マスクをつけてポンプを作動させると、上気道に圧力がかかり、気道が開き、呼吸がスムーズになります。CPAPは、呼吸の停止や減少を改善し、睡眠中の酸素不足を防止することで、睡眠時無呼吸症候群による合併症のリスクを減らすことができます。
CPAPは、医師の指示のもと、適切な設定で使用することが重要です。また、マスクのフィッティングや、ポンプの動作状態などを定期的にチェックし、適切なメンテナンスを行うことも必要です。