NAFLD/NASH
NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)は、肝臓に脂肪が異常蓄積する疾患であり、肝機能障害や肝硬変、肝臓癌を引き起こす可能性があります。NAFLDは、肥満、糖尿病、高脂血症、高血圧などの生活習慣病と関係があり、食生活の欧米化、運動不足などが原因と考えられています。
NAFLDには、単純脂肪肝と非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)の2つのタイプがあります。単純脂肪肝は、脂肪が肝臓に蓄積されるだけで、肝臓の炎症や細胞障害が起こっていない状態です。一方、NASHは、肝臓の炎症や細胞障害が起こり、肝臓の機能低下や肝硬変、肝臓癌のリスクが高まります。
NAFLDの症状は、初期段階では症状が現れないことが多く、健康診断や検診で発見されることがあります。進行した場合には、肝臓が炎症を起こし、腹痛、吐き気、食欲不振、黄疸などの症状が現れることがあります。
治療には、まず原因となる生活習慣を改善することが重要です。適度な運動や健康的な食生活、体重の減量が効果的です。また、糖尿病や高血圧、高脂血症などの基礎疾患がある場合には、それらの疾患も治療する必要があります。重症のNASHに対しては、肝臓の炎症を抑える薬物治療が行われることがあります。