大腸カメラ検査の準備と流れ:安心して受診いただくためのご案内
大腸カメラを受けられる方へ
動画による説明
検査の流れや注意点を、わかりやすい動画でご覧いただけます。
事前準備について
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検査用パンツ
当院で1枚300円でご購入いただけます(お渡し後、自動的に会計に含まれます)。 -
バスタオル
使い古しのバスタオルをご持参ください。
当院のバスタオルをご利用いただくことも可能ですが、新型コロナウイルス対策のため、便汚れが生じた際には400円の費用がかかります。
前々日
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食事・水分
以下のような食べ物を摂取してください:- 具なし食パン、蒸しパン
- 素うどん、お粥、卵とささ身入り雑炊
- 具なしポタージュスープ、味噌汁
- バナナ、プレーンヨーグルト
- 薬味なしの豆腐、納豆
- 具なし卵焼き、目玉焼き
- 具なしポテトサラダ
水分は十分に摂取してください(以下も可):
- 牛乳、ヤクルト、コーヒー、紅茶、野菜ジュース
- 果肉入り飲料(すりりんご、つぶつぶオレンジジュースなど)
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お薬
いつものお薬は通常どおり服用してください。
前日
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食事
朝食、昼食、夕食は「大腸内視鏡専用検査食」(ダルムスペースファイン)をお召し上がりください。- 検査食はそうごう薬局にて1箱(3食分)1500円(税込)で購入できます。
- 必要に応じて、前々日に記載した食べ物を追加で摂取しても構いません。
夕食は21時までに済ませてください。
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水分
水分は十分に摂取してください(前々日と同じ内容可)。 -
お薬
いつものお薬は通常どおり服用してください。
夜21時頃にラキソベロン1本を水(約100~150ml)に混ぜて飲んでください。
※ラキソベロンは刺激性下剤であり、腸の蠕動運動を活発にするため、腹痛が生じる場合があります。
当日
食事・水分
- 朝食は控えてください。空腹時には飴をなめていただいても構いません。
- 当日は水のみ摂取可能です。
お薬について
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心臓や血圧のお薬
起床後、すぐに服用してください。 -
糖尿病のお薬やインスリン注射
服用・注射は中止してください。
注意事項
- 以下のものを外してご来院ください:
- 指輪、ネックレス、イヤリング、ピアス、ヘアピン
- かつら、湿布、ホッカイロ、磁気(エレキバン)
- 鎮静剤を使用して大腸カメラを受ける方は、呼吸状態を観察する機器を指先につけるため、付け爪やネイルは外してお越しください。
- 自宅で下剤を内服される場合、検査時間の少なくとも30分前までに受付を済ませてください。
- 血圧や体温確認、同意書などの書類の確認を行います。
- トイレで排便後は流さず、看護師をお呼びください。便の洗浄具合を確認します。
- 準備が整った後、ポリープ切除の可能性もあるため、点滴と採血を行います。
検査の流れ
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内視鏡室へのご案内
検査室に移動し、ベッドに左側臥位(左側を下にした横向き)になっていただきます。 -
鎮静剤・鎮痛剤の投与(必要に応じて)
点滴を通して鎮静剤や鎮痛剤を投与します。 -
スコープの挿入
ゼリーを塗布したスコープを肛門より挿入します。必要に応じて体位を調整いただきます。 -
検査の進行
スコープが盲腸・回腸に到達後、腸管に送気して膨らませ、観察しながらスコープを引き抜きます。- ポリープが見つかった場合
その場で切除し、クリップで止血処置を行います。 - 検査時間
- 通常の観察:15~20分程度
- ポリープ切除を伴う場合:20~60分程度
- ポリープが見つかった場合
検査後
観察のみの場合
- 点滴を抜去し、待合室で診察をお待ちください。
ポリープ切除を行った場合
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検査終了後、30分程度安静にしていただきます。その後、以下の流れとなります:
- 医師による結果説明
- 看護師による注意事項の説明
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鎮静剤を使用された場合
- 1~2時間安静にしていただきます。
- 鎮静剤の効果が完全に回復するまで、当日の車の運転はお控えください。
検査終了後の注意事項
食事・水分
- 検査終了後、すぐに水分を摂取できます。
- 食事の開始時間は、検査担当看護師よりご案内します。
お薬
- 昼食時からいつも通り服用を再開してください。
- 糖尿病の薬やインスリン注射については、医師または看護師の指示に従ってください。
その他の注意事項
- 検査後、お腹が張ったりおならが出ることがありますが、無理に我慢せず出してください。
- ポリープ切除を行った方には、翌日または休日明けに看護師より病状確認のためお電話を差し上げます。
前処置:腸管洗浄剤の内服方法について
モビプレップ、サルプレップ、ピコプレップの内服方法について、わかりやすい説明動画をご用意しております。
お渡しした薬剤に対応する動画を必ずご覧いただき、注意事項を守りながら、無理のない範囲で内服してください。
内服中の体調不良について
- 内服中に気分が悪くなった場合は、服用を中止してください。
- その後、当院へご連絡いただくか、診療時間外の場合はお近くの救急病院を受診してください。
院内で内服される方へ
- 院内で腸管洗浄剤を服用される方は、この手順の確認は不要です。
モビプレップの作り方の動画
モビプレップの飲み方はこちら
モビプレップの説明動画リンク(EAファーマのサイト)
サルプレップの説明動画
ピコプレップの説明動画はこちら
大腸カメラ検査の準備・流れ・前処置に関するQ&A
Q1: 大腸カメラの検査前にどのような準備が必要ですか?
A:
検査前には以下の準備を行っていただきます:
- 食事制限(検査の2日前から)
- 消化の良い食事(例:お粥、うどん、具なしスープ)を摂取します。
- 前日は「専用検査食」(市販の大腸カメラ用食品)を使用することをおすすめします。
- 腸管洗浄剤の服用(当日または前日夜)
- 医師の指示に従い、指定された腸管洗浄剤を飲んで腸をきれいにします。
Q2: 腸管洗浄剤は飲みやすいですか?
A:
腸管洗浄剤は少し独特な味がしますが、飲みやすいよう改良されています。服用が難しい場合は、冷やしたり、少量ずつ時間をかけて飲むことで飲みやすくなります。当院では服用のコツを動画やスタッフが丁寧に説明します。
Q3: 腸管洗浄剤を飲むときに注意することはありますか?
A:
- 服用後は水分をしっかり摂りましょう(500ml程度)。
- 腸管洗浄剤を飲んだ後、頻繁にトイレに行くことになります。ご自宅で落ち着いて服用するか、院内での服用を選択できます。
- 服用中に体調が悪くなった場合はすぐに服用を中止し、当院または救急病院にご連絡ください。
Q4: 前処置は自宅と院内どちらで行えばいいですか?
A:
ご希望に応じて以下のいずれかをお選びいただけます:
- 自宅での前処置
- 検査時間の30分前までに受付を済ませ、必要書類の確認後、トイレで排便の状態を確認します。
- 院内での前処置
- 専門スタッフのサポートのもと、腸管洗浄剤の服用や排便確認を行えます。初めての方にはおすすめです。
Q5: 検査の流れはどのようになりますか?
A:
- 来院後の準備
- 血圧・体温の確認、同意書提出、排便確認などを行います。
- 検査室へのご案内
- ベッドに横になり、必要に応じて鎮静剤を投与します。
- 検査の実施
- ゼリーを塗布したスコープを肛門から挿入し、腸内を観察します。必要に応じてポリープ切除を行います。検査時間は約15~20分程度(ポリープ切除の場合は20~60分)。
- 検査後
- 観察のみの場合はすぐに帰宅可能ですが、ポリープ切除があった場合は30分~2時間の安静が必要です。
Q6: 前処置で気を付けるべきポイントは何ですか?
A:
- 水分補給をしっかり行うこと:脱水を防ぐため、適度に水を飲むことが重要です。
- 排便の確認:便が透明になるまで洗浄剤を続ける必要があります。院内でサポートする場合もありますのでご安心ください。
- 体調の変化に注意:体調が悪くなった場合は服用を中止し、すぐにご連絡ください。
Q7: 検査後に気を付けるべきことは何ですか?
A:
- 検査後は水分を摂取できますが、食事は医師または看護師の指示をお待ちください。
- 鎮静剤を使用した場合、当日は車の運転や重要な判断を伴う行動を控えてください。
- ポリープ切除を受けた場合は、激しい運動やアルコール摂取を避け、翌日以降も体調に気を付けてください。
Q8: 前処置が正しく行えなかった場合どうなりますか?
A:
腸内がきれいに洗浄されていない場合、検査の精度が低下する可能性があります。そのため、前処置はとても重要です。不安がある場合は事前にご相談ください。
Q9: ポリープ切除があった場合の注意点は何ですか?
A:
- 検査後10日程度は出血リスクがあるため、激しい運動や飲酒は控えてください。
- 医師より注意点をご説明しますので、指示をよくお守りください。必要に応じて翌日、看護師よりフォローアップのお電話をいたします。
Q10: 鎮静剤は使用した方が良いでしょうか?
A:
鎮静剤のメリット
- 検査中の不安や緊張を和らげ、痛みや不快感を軽減できます。
- 初めての検査や過去に不快な経験がある方にも適しています。
- リラックスした状態で検査がスムーズに進みます。
鎮静剤のデメリット
- 検査後は眠気やふらつきが残る場合があり、当日の車の運転や重要な作業は控えていただきます。
- 一時的に血圧の低下や呼吸の抑制が起こる可能性がありますが、医療スタッフが安全に管理します。
鎮静剤なしでの検査
- 鎮静剤を使用しない場合でも、医師が患者様の状態を確認しながら慎重に進めます。
- 車の運転や日常生活に制限がないため、スケジュールを気にせず受けられます。
選択のポイント
鎮静剤の使用は、患者様の不安や体調、過去の検査経験を考慮して決定します。不安が強い場合は使用を検討し、必要に応じて事前に医師へご相談ください。