【医師監修】手足のしびれ・視力低下は糖尿病のサイン?見逃したくない合併症の初期症状とは
【要注意】手足のしびれ・視力低下…それ、糖尿病のサインかも?|見逃したくない合併症の前兆
「最近、足がしびれることが増えた」
「視界がぼやけたり、ピントが合いにくい」
それ、年齢や疲れのせいではなく、糖尿病のサインかもしれません。
糖尿病は、血糖値が高い状態が続くことで、全身の血管や神経にダメージを与える病気です。自覚症状が少ない一方で、気づかないうちに進行し、合併症によって生活の質(QOL)を大きく損なうこともあります。
この記事では、糖尿病にともなう主な合併症とその初期サイン、予防・早期発見の重要性について、内科専門医がわかりやすく解説します。
なぜ糖尿病は合併症が多いのか?
糖尿病では、血液中に糖が多い状態が続くことで、以下のような全身への影響が出ます:
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血管が傷つき、動脈硬化や血流障害が起きる
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細い血管(毛細血管)や神経がダメージを受けやすい
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感染症や炎症に対する抵抗力が低下する
これにより、目・腎臓・神経・足・心臓・脳など、さまざまな臓器に合併症が生じます。
主な糖尿病の合併症とそのサイン
① 糖尿病神経障害(しびれ・痛み・感覚低下)
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初期症状: 足の裏のしびれ、ジンジンする痛み、感覚の鈍化
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進行すると: 火傷やけがに気づきにくくなり、足潰瘍や壊疽の原因に
🟡 特に、夜間のしびれ・左右差のない足の違和感は要注意です。
② 糖尿病網膜症(視力障害・失明のリスク)
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初期症状: 目がかすむ、視界がぼやける、飛蚊症が増える
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進行すると: 出血や網膜剥離を起こし、失明の原因となることも
✅ 糖尿病患者の3人に1人は網膜症の可能性があると言われています。
③ 糖尿病腎症(腎機能の低下・人工透析)
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初期症状: 自覚症状はほとんどない
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進行すると: 尿たんぱくが出る→むくみ→疲れやすさ→透析が必要な状態に
🧪 定期的な尿検査・血液検査での早期発見が鍵です。
④ 動脈硬化と心血管疾患(心筋梗塞・脳卒中)
糖尿病があると、心筋梗塞や脳卒中の発症リスクが2〜4倍になるとされています。
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初期症状: 胸の圧迫感、動悸、ふらつき、手足の麻痺感
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進行すると: 心不全や脳梗塞、突然死のリスクも
合併症を防ぐには?まずは血糖コントロールと定期検査
糖尿病による合併症の多くは、早期に気づき、対策することで予防できます。
当院では以下の取り組みを行っています:
✅ HbA1cや血糖値の定期チェック
✅ 合併症スクリーニング(神経機能・眼底検査・尿たんぱく)
✅ 食事・運動・服薬のトータルサポート
✅ 専門医療機関との連携(眼科・腎臓内科など)
「ただのしびれ」「目の疲れ」ではないかもしれません
合併症の初期サインを見逃さないことが、これからの10年・20年の健康に大きく影響します。
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健診でHbA1cが高めだった
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糖尿病と診断されたが放置している
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しびれや視力低下など、気になる症状がある
そんな方は、今が受診のタイミングです。
米沢市で糖尿病の合併症チェック・相談なら|きだ内科クリニック
きだ内科クリニックでは、糖尿病の早期発見から合併症の予防・管理まで、専門的かつ丁寧な診療を行っています。
気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。