悪玉コレステロールが高いと言われたら?放置が危険な理由と今すぐできる対策
「悪玉コレステロールが高い」と言われたら?
放置が危険な理由と治療の第一歩【医師が解説】
健康診断で「悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が高い」と指摘されたものの、
「自覚症状もないし、まぁ大丈夫でしょ」とそのままにしていませんか?
実はこの“放置”が、心筋梗塞や脳梗塞といった命に関わる病気のリスクを高めてしまうのです。
この記事では、LDLコレステロールが高い状態がなぜ危険なのか、
そして早めに取るべき対策について、内科医がわかりやすく解説します。
◆ 悪玉コレステロール(LDL)とは?
LDLコレステロールとは、肝臓から全身へコレステロールを運ぶ役割を持つ脂質です。
ただし過剰になると、血管の内側にたまり、動脈硬化の原因となるため「悪玉」と呼ばれています。
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基準値の目安:140mg/dL未満
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160mg/dL以上で明らかなリスクゾーンに
◆ 放置するとどうなる?|動脈硬化→心筋梗塞・脳梗塞の引き金に
LDLコレステロールが高い状態を長期間放置すると、
血管の壁にコレステロールが蓄積し、**血管が硬く・狭くなる「動脈硬化」**が進行します。
その結果──
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心臓の血管が詰まると【心筋梗塞】
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脳の血管が詰まると【脳梗塞】
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血流が悪くなると【閉塞性動脈硬化症】
いずれも突然発症し、命に関わる重篤な病気です。
◆ 自覚症状がないからこそ「早めの対策」がカギ
脂質異常症は**“サイレントキラー”**と呼ばれるように、
症状がないままじわじわと血管をむしばみます。
そのため、**健康診断での異常値が「最初で最後のサイン」**になることも。
「様子見」は危険です。
数値が軽度でも、再検査や内科での精査・生活改善の指導を早めに受けることが重要です。
◆ 治療の第一歩は「生活習慣の見直し」から
LDLコレステロールを下げるために、まずできることは次の3つです。
✅ 食事の改善
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飽和脂肪酸(脂身・バター)を控える
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魚・野菜・大豆製品を積極的に摂る
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間食・夜食・甘い飲み物を控える
✅ 適度な運動
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週3〜5回、30分程度の有酸素運動(ウォーキングなど)
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継続することが大切
✅ 禁煙・節酒
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喫煙は動脈硬化を加速
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アルコールは量と頻度に注意
◆ 改善が難しい場合は「薬による治療」も視野に
食事や運動を行ってもLDLが高いままの場合は、スタチン系の薬などによる治療が有効です。
当院では、生活改善+薬物療法のバランスを大切にしながら、
患者様一人ひとりに合った治療方針を提案しています。
◆ 米沢市で脂質異常症のご相談は、きだ内科クリニックへ
「悪玉コレステロールが高い」と言われたら、
それは**血管からの“危険サイン”**かもしれません。
早期に対応すれば、将来の心疾患・脳疾患を防ぐことができます。
当院では、健康診断後の再検査や生活指導、必要に応じた薬物療法まで丁寧にサポート。
お気軽にご相談ください。