「慢性的な疲労と倦怠感にお悩みの方へ|原因と対策を医師が解説」
最近、疲労や倦怠感が取れないと感じていませんか?これらの症状は多くの人が抱える問題ですが、正しい知識を持つことで改善できます。この記事では、疲労の原因や対策について詳しく解説します。
疲労・倦怠感の原因とは?
疲労や倦怠感は、身体からの「休息が必要です」というサインです。日常生活でよく感じるこれらの症状は、私たちの体にとって発熱や痛みと同様、体の恒常性(ホメオスタシス)を守るためのアラームの一つだと考えられています。
特に、ストレスが多い現代社会では、疲労や倦怠感を訴える方が増加しています。一時的なだるさであれば休息やリフレッシュで回復することがほとんどですが、休んでも改善しない場合や長期間続く場合は、体からの深刻なSOSである可能性があります。
肉体的な疲労と倦怠感の原因
肉体的な疲労や倦怠感の背景には、次のような原因が考えられます:
1. 病気や体内の異常
- 感染症や慢性炎症:体内に老廃物が蓄積されることで、疲労感が持続します。
- 貧血や心肺機能の低下:酸素供給不足が原因となる倦怠感。
- 内分泌の異常:甲状腺機能低下症や糖尿病、更年期障害などホルモンバランスの乱れ。
2. 生活習慣の乱れ
- 栄養不足:ビタミンやミネラルの不足は、エネルギー生産に影響します。
- 睡眠不足:体の疲労回復が妨げられるため、慢性的なだるさが続きます。
精神的な疲労と倦怠感の原因
精神的な疲労は、現代社会特有のストレスやメンタルヘルスの問題に起因する場合があります。
- ストレスや不安:過度な緊張状態が続くことで自律神経が乱れ、疲労感が強まります。
- うつ病や不安障害:これらの精神疾患では、身体のだるさも伴うことがよくあります。
「慢性疲労症候群」とは?
疲労感が6カ月以上続き、日常生活に支障をきたす場合、「慢性疲労症候群(CFS)」の可能性があります。CFSは単なる疲れとは異なり、脳や神経の炎症、血流低下が関連していると考えられています。主な症状には以下が挙げられます:
- 強い疲労感が続く
- 集中力や判断力の低下
- 睡眠障害
もし、このような症状がある場合は、早めに医療機関で相談することをおすすめします。
倦怠感を解消し、健康を保つためのセルフケア方法
倦怠感や疲労感を感じたとき、体からのサインを無視せず、自分でできるセルフケアを取り入れることが重要です。食事、運動、睡眠、リラクゼーションの4つの柱を意識しながら、心身のバランスを整えましょう。以下では、それぞれの具体的な方法をご紹介します。
1. 食事の工夫でエネルギーを補充する
食事は疲労回復の基本です。特に、以下の栄養素を意識して摂取することが大切です。
- セロトニンの生成を促すトリプトファン
セロトニンは、睡眠や感情の調整、倦怠感の緩和に役立つ重要な物質です。トリプトファンを多く含む食品には、大豆製品(味噌や納豆)、乳製品(ヨーグルトやチーズ)、バナナ、全粒穀物などがあります。 - 疲労回復に効果的なビタミンB群
豚肉、卵、納豆、ブロッコリーなどは、エネルギー代謝を助け、疲労を軽減します。 - バランスの良い朝食で1日をスタート
朝ごはんには、炭水化物やタンパク質を含む和食(ご飯と味噌汁)、あるいはバナナと牛乳の組み合わせがおすすめです。夜間の間食を控え、朝食をしっかり摂ることで、体内リズムを整えましょう。
2. 適度な運動を取り入れる
運動は体力の向上だけでなく、心の健康にも効果的です。しかし、忙しい日々の中で運動時間を確保するのは難しいこともあります。以下のような簡単な方法から始めてみましょう:
- 日常に小さな運動を取り入れる
階段の利用や、昼休みのウォーキング、オフィスでのストレッチなど、短時間でも体を動かす習慣を作りましょう。 - 夕方の運動で睡眠の質を向上
夕方に軽い運動を行うことで深部体温が上がり、質の良い睡眠が期待できます。デスクワークが多い方ほど、適度な運動を心がけることが大切です。
3. 質の良い睡眠を確保する
疲労や倦怠感の回復には、十分な睡眠が欠かせません。以下のポイントを参考に、睡眠の質を高めましょう:
- 一定の起床時間を守る
就寝時間よりも起床時間を一定に保つことが、体内リズムの安定につながります。 - 夜間のブルーライトを避ける
寝る1~2時間前にはスマホやPCをオフにし、リラックスできる環境を整えましょう。 - 短時間の昼寝を活用
起きてから6時間後に20~30分の昼寝を取り入れると、集中力や疲労回復に効果的です。
4. リラクゼーションで心身を癒す
現代社会では、交感神経が優位になりがちです。意識的にリラックスする時間を持つことが、心身の健康を守る鍵となります。
- 入浴やストレッチで緊張をほぐす
夜の入浴は副交感神経を活性化し、心地よい睡眠へと導きます。ストレッチもおすすめです。 - 趣味や自然との触れ合いを楽しむ
音楽を聴いたり、アロマセラピーを取り入れたり、自然の中で散歩をすることでストレスを軽減できます。
倦怠感が続く場合は医療機関へ
セルフケアを行っても倦怠感が改善しない場合や、他の症状(発熱、立ちくらみ、むくみ、皮膚の異常など)が伴う場合は、病気が隠れている可能性があります。
当院では、血液検査やホルモンバランスのチェックを通じて、倦怠感の根本原因を解明し、最適な治療を提案します。倦怠感でお悩みの方は、お早めにご相談ください。
疲れたときに摂りたい栄養素5選
疲労感を感じたときは、身体がエネルギー不足や栄養バランスの乱れを訴えているサインです。ここでは、疲労軽減に役立つ栄養素を5つご紹介します。それぞれの栄養素を含む食材を意識的に取り入れ、効率的に疲労回復を目指しましょう。
1. 糖質:即効性のあるエネルギー補給
糖質は、体と脳を動かすための主要なエネルギー源です。不足すると集中力が低下し、倦怠感を招く原因となります。特に運動後の疲れには、素早く吸収される糖質(白米、フルーツ、蜂蜜など)を摂取すると効果的です。
おすすめ食材:ご飯、パン、麺類、いも類、果物
ポイント:運動後30分以内に糖質を補給することで、筋肉の回復が早まります。
2. ビタミンB群:エネルギー代謝をサポート
ビタミンB群は、食事で摂取した糖質や脂質、タンパク質をエネルギーに変換するのに欠かせません。疲れを感じやすいときには、特に以下の3つのビタミンBを摂取しましょう。
- ビタミンB1:肉体的な疲労回復に効果的。
含まれる食材:豚肉、玄米、大豆 - ビタミンB2:精神的な疲労やストレスを軽減。
含まれる食材:卵、レバー、納豆 - ビタミンB6:体のだるさを改善。
含まれる食材:カツオ、マグロ、レバー
ポイント:ビタミンB群は水溶性で体内に蓄積されにくいため、毎日こまめに摂取することが重要です。
3. タンパク質:筋肉と心の回復をサポート
タンパク質は、筋肉や内臓など体の修復に必要な栄養素です。また、幸福ホルモン「セロトニン」の原料にもなるため、心の安定にもつながります。疲れを感じたときは、動物性タンパク質と植物性タンパク質をバランス良く摂取しましょう。
おすすめ食材:鶏胸肉、魚(特に青魚)、卵、大豆製品(豆腐、納豆)
ポイント:魚のタンパク質は低脂肪で消化吸収が良く、効率的に疲労回復をサポートします。
4. アリシン:ビタミンB1の効果を持続化
アリシンは、ビタミンB1と一緒に摂取することで、ビタミンB1の効果を長時間持続させる働きがあります。また、糖の代謝を促進し、エネルギー産生をサポートします。
おすすめ食材:ニンニク、ネギ、ニラ、玉ねぎ、生姜
ポイント:調理時に刻んだり、すりおろしたりして使用するとアリシンの生成が促進されます。
5. クエン酸:疲労物質「乳酸」を分解
クエン酸は、筋肉疲労の原因となる乳酸を分解し、疲労感を軽減する働きがあります。また、ミネラルの吸収を助ける作用もあるため、バランスの良い栄養摂取に役立ちます。
おすすめ食材:レモン、グレープフルーツ、梅干し、キウイ、酢
ポイント:酸味が食欲を刺激するため、食欲がないときにも摂りやすい栄養素です。
まとめ
疲労を軽減するためには、栄養バランスを意識しながら、日々の食事にこれらの栄養素を取り入れることが大切です。また、旬の食材を活用すると、栄養価が高いだけでなく、食材の味わいも楽しめます。
もし、食事や生活習慣を見直しても疲労感が続く場合は、早めに医療機関を受診しましょう。当院では、血液検査や栄養状態のチェックを通じて、根本的な原因を明らかにし、個別に最適な治療プランをご提案します。
当院での診察の特徴と受診するメリット
疲労や倦怠感は、その原因が多岐にわたるため、適切な診断と治療が重要です。当院では、西洋医学と東洋医学の両面からアプローチし、患者さま一人ひとりに合わせた治療を行っています。以下に、当院の特徴と受診のメリットをご紹介します。
1. 疲労の根本原因を明らかにする精密診療
当院では、疲労や倦怠感の原因を特定するため、以下のような詳細な検査を行っています:
- 血液検査:貧血や栄養状態、ホルモンバランスをチェックします。
- 甲状腺機能のチェック:甲状腺ホルモンの異常が疲労の原因であることが多いため、適切に診断します。
- ミトコンドリア機能評価:エネルギーの源であるATP産生が低下していないかを確認します。
これにより、疲労や倦怠感の根本原因を明確にし、最適な治療方針を立てます。
2. 漢方とオーソモレキュラー療法による個別対応
当院では、西洋医学の治療に加え、漢方やオーソモレキュラー療法を取り入れています。これにより、体質や症状に応じたオーダーメイドの治療を提供します。
漢方治療
- 補中益気湯など、エネルギー不足を改善する漢方薬を処方します。これにより、慢性的な倦怠感や冷え症、胃腸の不調を整えます。
オーソモレキュラー療法(栄養療法)
- MSSサプリメント:ビタミンB群、鉄剤、マグネシウムなどを用いて、栄養バランスを整え、体のエネルギー代謝を改善します。
- ミトコンドリアの活性化:ATP産生を促進し、体内エネルギーを効率よく生成します。
3. ライフスタイル改善をサポート
治療だけでなく、日常生活の見直しを通じて、患者さまの健康をトータルでサポートします。
- 糖質制限:エネルギーの安定供給をサポートし、血糖値の乱高下による疲労を防ぎます。
- 節酒のアドバイス:過度なアルコール摂取を控えることで、肝臓への負担を軽減し、全身の疲労回復を助けます。
これらの指導により、治療と併せて生活習慣の改善を図り、疲労の再発を防ぎます。
4. 幅広い症状への対応
当院では、以下のような症状に対応しています:
- 慢性的な疲労や倦怠感
- 不眠症や睡眠の質の低下
- ストレスや精神的な疲れ
- 栄養不足やホルモンバランスの乱れによる不調
5. 専門医による安心のケア
専門医が、一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせた治療プランを提供します。単なる疲労のケアに留まらず、根本的な健康改善を目指します。
疲労や倦怠感でお悩みの方は、ぜひ当院へ
「なんとなく疲れが取れない」「慢性的なだるさが続く」などの症状がある場合は、放置せずに当院へご相談ください。漢方治療やオーソモレキュラー療法を取り入れた総合的なアプローチで、元気な日常を取り戻すお手伝いをいたします。
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