尿酸値が高いのは危険?|放置で起こる6つの病気と対策を医師が解説
【健康診断で尿酸値が高いと言われたら】放置が危険な理由と関係する病気を徹底解説|高尿酸血症とは?
「尿酸値が高い」と言われたけど…何が問題なの?
健康診断で「尿酸値が高い」と指摘された方へ。
症状がないからといって、そのまま放置していませんか?
実は、「尿酸値の高さ(=高尿酸血症)」は、将来的に痛風や尿路結石、さらには腎臓病や心筋梗塞、脳卒中など命に関わる病気のリスクを高める状態です。
この記事では、
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高尿酸血症とは何か?
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原因や放置したときのリスク
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具体的な病気との関連性
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尿酸値を下げるための対策
について、専門医の視点から分かりやすく解説します。
高尿酸血症とは?|診断基準と定義
高尿酸血症とは、血液中の尿酸が7.0mg/dL以上に上昇している状態を指します。
自覚症状はないことも多く、健診で初めて指摘されることも少なくありません。
なぜ尿酸値が高くなるのか?|原因をチェック
尿酸値が高くなる原因は大きく以下の3つに分類されます:
① 尿酸の産生過剰
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レバー・干物・魚卵などプリン体を多く含む食品の過剰摂取
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アルコール(特にビール)の飲みすぎ
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遺伝体質や代謝異常
② 尿酸の排泄低下
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腎機能の低下
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水分不足(尿量が減る)
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肥満、脱水、特定の薬剤(利尿薬など)
③ その他の要因
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激しい無酸素運動
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ストレス
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睡眠不足や生活リズムの乱れ
放っておくとどうなる?|高尿酸値が引き起こす病気とは
■ 痛風(激痛を伴う関節炎)
関節に尿酸結晶が溜まり、特に足の親指などに激しい痛みを起こします。
■ 尿路結石(腎臓や尿管に結晶が詰まる)
突然の腰や下腹部の激痛を引き起こします。
■ 慢性腎臓病(CKD)〜末期腎不全(透析が必要に)
尿酸が腎臓にダメージを与え、機能低下を招きます。
■ 動脈硬化〜心筋梗塞・脳梗塞
高尿酸血症が血管の老化・詰まりを促進し、心臓病や脳卒中のリスクが高まります。
■ 生活習慣病の合併
糖尿病・高血圧・脂質異常症・メタボリックシンドロームとの併発リスクが高くなります。
■ 心房細動(不整脈)との関連
最新の研究で、高尿酸血症が心房細動の一因である可能性も報告されています。
自覚症状がないからこそ危ない!|“沈黙のリスク”に注意
高尿酸血症の怖い点は、「症状がないまま進行する」ことです。
自覚症状が出るころには、すでに関節の炎症や腎障害が進んでいることも…。
尿酸値を下げるためにできること|治療と生活改善
🥦 食事療法
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プリン体の多い食品を控える
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野菜・乳製品・果物を積極的に摂る
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水分をしっかり摂る(1日1.5L以上目安)
🏃♂️ 生活習慣の改善
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適度な運動、禁煙、飲酒制限、肥満解消
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睡眠とストレス管理
💊 薬物療法(必要な方)
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尿酸降下薬(医師の判断で処方)
📅 定期検査でのフォロー
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定期的に尿酸値をチェックし、自分の状態を把握することが重要です
まとめ|「まだ大丈夫」と思わず、早めの対応を
高尿酸血症は、「痛風だけ」の病気ではありません。
放置すると、腎不全や心臓・脳の疾患にまでつながる**“全身の生活習慣病”**ともいえる病態です。
健康診断で尿酸値が高いと指摘されたら、ぜひ専門の医療機関で検査と相談を。
適切な対策と治療を受けることで、将来の病気を未然に防ぐことができます。
🏥 高尿酸血症が気になる方は、きだ内科クリニックへ
当院では、生活習慣病の診断・管理、尿酸値のコントロール、必要な血液・尿検査まで幅広く対応しています。
尿酸値が気になる方、健診結果に不安がある方は、お気軽にご相談ください。