メニュー

免疫・味覚・肌荒れに関わる3大栄養(亜鉛・ビタミンD・鉄)不足のサイン

[2025.12.07]

亜鉛・ビタミンD・鉄不足のサインとは?(免疫・味覚・肌荒れに関わる必須栄養素)

 

 

 

「最近、味がわかりにくい」「肌荒れが治りにくい」「疲れが抜けない」——。 こうした“なんとなく不調”の背景に、亜鉛ビタミンDの不足が隠れていることがあります。どれも免疫や皮膚、粘膜、エネルギー代謝に関わる重要栄養素ですが、食生活の偏りや日光不足、月経・ダイエットなどの影響で不足しやすいのが特徴です。

ただし、症状は他の病気でも起こります。自己判断でサプリメントを増やす前に、症状の全体像と血液検査での確認が安全です。

 

亜鉛不足のサイン:味覚・皮膚・髪に出やすい

 

亜鉛は体のさまざまな働きに関与し、特に細胞の生まれ変わり(ターンオーバー)が速い部位で不足サインが出やすい栄養素です。

 

亜鉛不足でよくある症状

  • 味覚の変化(味が薄い/金属っぽい/苦いなど)・嗅覚の低下 

  • 舌の違和感口内炎が治りにくい(粘膜トラブル)

  • 皮膚荒れ湿疹傷が治りにくい(創傷治癒の遅れ) 

  • 抜け毛髪のパサつき爪の変化 

  • 風邪をひきやすい感染症にかかりやすい(免疫機能の低下)

 

ビタミンD不足のサイン:骨・筋肉+体調全般に影響

 

ビタミンDは「骨のビタミン」として有名ですが、体内ではホルモン様に働き、筋肉や免疫の調整にも関与します。 
また、日本でも血中25(OH)Dが低い人が少なくないことが報告されています(季節や基準値で割合は変わります)。 

 

ビタミンD不足でよくある症状

  • 筋力低下筋肉痛骨の痛み(腰痛など) 

  • 骨密度低下が進みやすい(骨粗鬆症リスク) 

  • 風邪など呼吸器感染症にかかりやすい可能性
    ※ビタミンDと感染症の関係は研究が続いており、効果は「条件によって違う」とする報告もあります。 

  • 気分の落ち込みだるさ(単独原因とは限りません)

 

鉄不足のサイン:疲労・めまい+「隠れ貧血」も要注意

 

鉄は赤血球の材料だけでなく、エネルギー産生や皮膚・髪の状態にも関わります。
健康診断で「貧血ではない」と言われても、貯蔵鉄(フェリチン)が低い潜在性鉄欠乏(いわゆる隠れ貧血)が背景にあることもあります。

 

鉄不足でよくある症状

  • 疲れやすいだるい動くと息切れ動悸

  • 頭痛めまい集中力低下イライラ

  • 肌の乾燥抜け毛爪が弱い

  • 特徴的なサイン

    • 氷を無性に食べたくなる(氷食症/pagophagia) 

    • 爪が反る(スプーンネイル/koilonychia) 

    • むずむず脚症候群 

 

栄養素同士の関係性

 

栄養素はチームで働きます。たとえばビタミンDは体内で活性型へ変換されますが、その過程にはCYP酵素(チトクロームP450)が関与し、鉄を含む仕組み(ヘム)と関連することが示されています。 
また、(補足として)亜鉛はビタミンAの代謝・運搬にも関与するとされます。 

 

不足が気になるときの安全な進め方(検査の目安)

 

症状だけで決めつけず、食事の見直し+必要なら血液検査が基本です。

 

医療機関で相談しやすい検査例

  • 亜鉛:血清亜鉛

  • ビタミンD:25(OH)ビタミンD

  • 鉄:ヘモグロビン、フェリチン、鉄・TIBC(必要に応じて)

※サプリメントは手軽ですが、成分によっては過剰摂取や相互作用が問題になることがあります。まずは医師に相談し、必要な検査から進めるのがおすすめです。

 

執筆・監修:きだ内科クリニック 院長 木田 雅文
(医学博士/日本消化器病学会 消化器病専門医/日本消化器内視鏡学会 専門医)

ご予約はこちら

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME

chatsimple