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夜中に目が覚める(中途覚醒)原因10選|セルフ対策チェックリスト

[2025.12.07]

夜中に目が覚める|原因別セルフ対策チェックリスト

 

使い方(最短3ステップ)

 

  • ① 目が覚めた時刻(例:2:30 / 4:10)を3日分メモ

  • ② 目覚めた理由(尿意・動悸・胸やけ・暑い・脚がムズムズ・不安など)を記録

  • ③ 下の項目で「当てはまる原因」上位1〜2個だけ、まずは7日間試す(全部やると迷子になります)

 

0)まずは「危険サイン」チェック(当てはまれば早めに受診)

 

  • いびき+呼吸が止まると言われる/日中の強い眠気(睡眠時無呼吸の疑い)

  • 胸痛・強い息苦しさ・冷汗を伴う

  • 気分の落ち込みが強い/希死念慮がある(心の緊急サイン)

  • 2週間以上、週3回以上続いて日中の生活に支障がある(不眠症として評価の対象)

 

1)夜間低血糖・血糖の乱れ(特に2〜4時に覚醒)

 

当てはまる?

  • 糖尿病治療中(インスリン/一部の飲み薬)

  • 夜中に動悸・冷汗・不安感で目が覚める(アドレナリン症状)

  • 悪夢・寝汗が多い 

  • 夕食抜き/極端に少ない、またはアルコール多め

 

まず試す(安全優先)

  • 薬は自己判断で変えない(まず主治医へ相談・CGM/血糖記録を共有) 

  • 夜の飲酒を控える(低血糖・睡眠分断の両方に関与) 

  • 夕食は「糖質だけ」にならないよう、たんぱく質+食物繊維を足す(急な血糖変動を避ける)

 

受診の目安

  • 糖尿病治療中で、夜間の冷汗・動悸・悪夢が続く

  • 朝起きた時に強いだるさ/頭痛がある(夜間の低血糖・無呼吸など鑑別が必要)

 

2)胃食道逆流症(逆流性食道炎)・胸やけ

 

当てはまる?

  • 寝ると胸やけ/酸っぱいものが上がる/咳や喉の違和感

  • 明け方に悪化して起きる

  • 夕食が遅い/脂っこい/食べてすぐ横になる

 

まず試す(今夜から)

  • 就寝の3時間前までに夕食を終える

  • 左向きで寝る(夜間逆流が減る報告) 

  • 上半身を少し高くする(枕ではなく“傾斜”が作れると◎)

 

受診の目安

  • 週2回以上の胸やけ/咳が続く、黒色便・吐血などがある(緊急)

 

3)夜間頻尿(夜のトイレで起きる)

 

当てはまる?

  • 夜に1回以上尿意で起きる

  • 夕方以降に水分・お茶・お酒が多い

  • 夕方に脚がむくむ(夜に尿として戻ることがある)

 

まず試す(7日間)

  • 就寝3時間前以降の水分・食事を控えめに

  • 夕方以降のカフェイン/アルコールを控える 

  • 就寝前に“先にトイレ”(予防排尿)

  • 夕方〜就寝前に脚を高くして過ごす(むくみ対策) 

  • 利尿薬を飲んでいる人は、服用時間を医師に相談(夕方→日中へ等) 

 

受診の目安

  • 急に頻尿が増えた/痛み・血尿/残尿感がある

  • 夜間頻尿で転びそう、日中に強い眠気

 

4)更年期(ホットフラッシュ・寝汗)

 

当てはまる?

  • 寝ている間にほてり・発汗で起きる

  • 40〜60代で月経変化や更年期症状がある

  • 寝汗→寒くなる→再入眠できない

 

まず試す(今夜から)

  • 寝室を涼しめ/重ね着で調整(暑くなったらすぐ脱げる)

  • 就寝前の飲酒・辛い物を控える(ほてり悪化の引き金に)

  • つらければ治療選択肢があるので相談(夜間ホットフラッシュは覚醒を増やす) 

 

5)薬の副作用(眠りを浅くする・夜間尿を増やす)

 

当てはまる?

  • 薬を始めてから中途覚醒が増えた

  • ステロイド内服中

  • 利尿薬や一部の薬で夜トイレが増える

 

まず試す

  • 自己判断で中止しないで、処方医に「中途覚醒が増えた」と伝える

  • ステロイドは可能なら朝にまとめることが多い(医師判断) 

 

6)睡眠時無呼吸症候群(SAS)

 

当てはまる?

  • いびきが大きい/呼吸が止まると言われる 

  • 夜中に何度も目が覚める/寝てもスッキリしない

  • 日中の眠気、朝の頭痛

  • 夜間頻尿もある(併発しやすい)

 

まず試す

  • 仰向けを減らす、飲酒を控える(悪化因子) 

  • 検査(簡易検査/精密検査)を検討(原因がはっきりすると改善が速い)

 

7)加齢・体内時計の前倒し(眠りが浅い)

 

当てはまる?

  • 早寝早起きになってきた

  • 物音・尿意・痛みで起きやすい

 

まず試す(基本セット)

  • 起床時刻を固定(休日も±1時間)

  • 朝の光を浴びる

  • 昼寝はするなら20分以内、夕方以降は避ける

  • 眠れない時はベッドで粘りすぎない(刺激制御:15〜20分で一度出る) 

 

8)むずむず脚症候群(RLS)

 

当てはまる?

  • 夕方〜夜に脚がムズムズして動かしたくなる

  • 寝つきが悪い/途中で目が覚める

  • 鉄不足の指摘・月経過多・偏食

 

まず試す

  • カフェイン・アルコールを控える

  • 入浴・ストレッチで脚を温める

  • 鉄(フェリチン)を検査で確認(RLSは鉄補充が関与) 

 

9)ストレス・不安・うつ

 

当てはまる?

  • 目が覚めた瞬間から考え事が止まらない

  • 再入眠できず、早朝覚醒もある

  • 気分の落ち込みが続く

 

まず試す(即効性のある型)

  • 「悩みメモ」を寝る前に3分書いて“明日考える箱”に入れる

  • 目が冴えたら、暗い場所で静かな作業→眠くなったら戻る(刺激制御) 

  • 深呼吸(4秒吸う→6秒吐く)を5分

 

10)生活習慣(アルコール・カフェイン・光・スマホ)

 

当てはまる?

  • 寝つきは良いのに、後半(2〜4時)に起きる

  • 寝酒をしている

  • 夕方以降にコーヒー/エナドリ

  • 寝る直前までスマホ

 

まず試す(7日間チャレンジ)

  • アルコールは「量」よりも寝る前を避ける(後半の覚醒を増やす) 

  • カフェインは就寝の6時間前以降は避ける(睡眠効率・中途覚醒に影響) 

  • 寝る60分前は画面を減らし、照明を落とす(光はメラトニンに影響) 

 

仕上げ:1週間で改善しやすい「やること3つ」テンプレ

 

  • 寝る前の飲酒をやめる(または半分に) 

  • 夕方以降のカフェインをやめる 

  • 眠れない時は15〜20分で一度ベッドを出る(刺激制御)

 

執筆・監修:きだ内科クリニック 院長 木田 雅文
(医学博士/日本消化器病学会 消化器病専門医/日本消化器内視鏡学会 専門医)

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